2. 定年後に増える支出・減る支出は何?
定年後の家計を考えるときは、収入だけでなく、支出がどう変わるかも見ておきたいところです。仕事をしていたころと比べて、増えやすい支出と減りやすい支出があります。
2.1 定年後に増えやすい支出
年齢を重ねると、医療費や、将来的な介護に備えるお金が増えやすくなります。また、現役を退いて自由な時間が増えると、趣味や旅行などにかけるお金が増える方もいます。在宅時間が長くなることで、光熱費がやや増えることもあるでしょう。
会社員だった方は、退職後に国民健康保険や介護保険の保険料を自分で納めることになり、こうした社会保険料の負担を見落とさないようにしたいところです。
2.2 定年後に減りやすい支出
一方で、減りやすい支出もあります。通勤にかかる交通費や、仕事用の衣類、職場での交際費など、仕事に関連する出費はなくなっていきます。会社員の場合、給与から天引きされていた厚生年金保険料の支払いも終わります。住宅ローンを完済していれば、毎月の返済もなくなります。
増える支出と減る支出を書き出してみると、定年後の毎月の収支がイメージしやすくなります。年金の手取りと、見直したあとの支出を見比べることが、これからの家計づくりの出発点になります。
3. まとめにかえて
今回みてきたとおり、おひとりさま60歳代の貯蓄は平均1364万円・中央値300万円。「貯蓄ゼロ」が約3割、「2000万円以上」が約2割と、世帯ごとに差が大きい状況です。
定年後は、収入だけでなく支出も変わります。増える支出・減る支出を早めに書き出して、年金と貯蓄でどう暮らしていくか、自分なりの見通しをイメージしておきたいですね。
参考資料
中本 智恵