3. 男性で厚生年金「ひと月20万円超」を受け取る人はどのくらい?

現役時代の働き方や収入によって受給額が大きく変わる厚生年金ですが、実際に男性はどのくらい受け取っているのでしょうか。

厚生労働省の最新資料「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の平均年金月額は男女全体で「15万289円」でした。これを男女別に見ると、受給額に大きな差があることがわかります。

※以下の厚生年金受給額には、国民年金(老齢基礎年金)部分を含みます。

3.1 《平均年金月額》

  • 全体:15万289円
  • 男性:16万9967円
  • 女性:11万1413円

では、ゆとりある老後の目安として語られることも多い「月額20万円」以上の厚生年金を受け取っている男性は、一体どのくらいいるのでしょうか。受給権者数から割合を計算してみます。

3.2 《厚生年金を月額20万円以上受け取っている割合(男性)》

  • 男性の受給権者数:1067万9944人
  • うち、月額20万円以上受け取っている男性:293万6780人
  • 割合:約27.5%(293万6780人 ÷ 1067万9944人)

男性のうち、厚生年金を月額20万円以上受け取っている人は「約27.5%(およそ4人に1人)」にとどまることがわかりました。

男性の平均受給額は女性に比べて高いものの、「月20万円」の壁を越えるのは容易ではないという現実が浮き彫りになっています。

ちなみに、女性で月額20万円以上受け取っている人はわずか「約1.7%(9万893人 ÷ 540万5752人)」にすぎません。ここでも、男女間の働き方や賃金の差による大きな格差が見られます。

個人差をより詳しく見るために、男性の受給額分布を1万円刻みで確認していきます。

3.3 【男性の厚生年金・受給額分布】

  • ~1万円未満:3万446人
  • 1万円以上~2万円未満:1万257人
  • 2万円以上~3万円未満:5404人
  • 3万円以上~4万円未満:5185人
  • 4万円以上~5万円未満:1万4747人
  • 5万円以上~6万円未満:3万9134人
  • 6万円以上~7万円未満:13万4214人
  • 7万円以上~8万円未満:23万186人
  • 8万円以上~9万円未満:26万278人
  • 9万円以上~10万円未満:26万99人
  • 10万円以上~11万円未満:29万8838人
  • 11万円以上~12万円未満:37万6357人
  • 12万円以上~13万円未満:45万6689人
  • 13万円以上~14万円未満:54万9337人
  • 14万円以上~15万円未満:65万7775人
  • 15万円以上~16万円未満:76万4713人
  • 16万円以上~17万円未満:85万3718人
  • 17万円以上~18万円未満:92万6462人
  • 18万円以上~19万円未満:95万5327人
  • 19万円以上~20万円未満:91万3998人
  • 20万円以上~21万円未満:82万204人
  • 21万円以上~22万円未満:68万2702人
  • 22万円以上~23万円未満:50万9842人
  • 23万円以上~24万円未満:34万1191人
  • 24万円以上~25万円未満:22万4720人
  • 25万円以上~26万円未満:14万7563人
  • 26万円以上~27万円未満:9万2856人
  • 27万円以上~28万円未満:5万4156人
  • 28万円以上~29万円未満:2万9810人
  • 29万円以上~30万円未満:1万4935人
  • 30万円以上~:1万8801人

分布を見ると、男性のボリュームゾーンは「15万円〜21万円」の幅広い層に集中しており、最も多いのは「18万円以上〜19万円未満」の層であることがわかります。

一方で、月額10万円未満の層も一定数存在しています。これは、現役時代に長く会社員として高い報酬を得ていた層と、自営業への転身や転職などで厚生年金の加入期間が短い層との「働き方の違い」が、如実に数字に表れていると言えるでしょう。

公的年金だけでゆとりある生活レベルを維持するのは、決して簡単ではありません。