総務省が2026年5月19日に公表した「家計調査報告(貯蓄・負債編)」によると、二人以上世帯全体の貯蓄額が過去最高を更新する一方で、65歳以上の無職世帯の預貯金は減少に転じました。
こうした状況に追い打ちをかけるように、帝国データバンクが2026年6月30日に発表した調査によると、今年の飲食料品の値上げは夏以降に本格化し、年間2万品目ペースに達する見通しです。
物価高がシニア世代の家計を直撃し、生活資金として預貯金を取り崩す動きが表面化していることがうかがえます。
長寿化が進む中、「年金だけで暮らせるか」「資産は何歳まで持つか」という不安は切実な問題です。
生命保険文化センターの調査によると、老後の「ゆとりある生活」には月額約39万円が必要とされますが、実際の年金収入との間には大きな差が存在します。
また、将来的に認知症等を発症した場合、介護が長期化し、家計や家族に大きな負担となるリスクも潜んでいるでしょう。
本記事では、総務省や厚生労働省などの公的統計をもとに、75歳以上の「後期高齢シニア夫婦」の家計事情を整理し、長く続く老後の現実的な暮らし方を探っていきます。