3. 【現実】高収入の裏側で?中間管理職が抱える課題も
中間管理職は平均年収こそ高い水準にあるものの、その裏側で多くの困難に直面している人も少なくないようです。
「管理職は罰ゲーム」と呼ばれる背景には、責任と業務量の増加、上司と部下の板挟み、人材育成の難しさ、ハラスメント対応のリスクといった要素が挙げられます。
企業によって状況はさまざまですが、業務内容の見直しに加えて、社内制度や研修体制を整える必要があるケースもあるでしょう。
もちろん、管理職という役割には向き不向きもあります。
マネジメント業務よりも、特定の分野で専門性を深めるスペシャリストの道を望む人や、そちらに適性のある人もいます。
実際、ヒューマンホールディングス株式会社が実施した「40歳のキャリア実態と『なりたい自分』意識調査2025」の調査結果によると、「スペシャリスト志向」の人が74.0%となっています(「スペシャリスト19.5%」「どちらかといえばスペシャリスト54.5%」の合計値))。
管理職志向とスペシャリスト志向2/2
出所:ヒューマンホールディングス株式会社「思っていた40歳と違う!? 働き盛り世代のホンネを調査|転職意向6割超、管理職よりスペシャリスト、年収は想定を下回る傾向」
主な理由は「管理職に向いていないから」「管理職になりたくないから」などが挙げられました。
収入を増やすという目的だけで役職を目指すのではなく、自身の適性とキャリアビジョンに合った道を選ぶ視点も大切です。
4. 【まとめ】規模と役職という二つの軸で見える、月収のリアル
令和7年の数字を企業規模で並べてみると、大企業と小企業のあいだには年齢計の段階で月額8万円近い差があり、50歳代後半ではその差が13万円ほどにまで広がっていました。
役職別では部長クラスの試算年収が「およそ1017万円」、課長クラスが「およそ846万円」となっており、非役職者の約504万円や給与所得者全体の平均年収478万円と比べても、明確に高い水準にあることが確認できます。
もちろん、これらの平均値は実態の幅をならした一つの目安にすぎず、業種や個別の業績、本人のキャリア選択によって実額は大きく動きます。
役職への昇進、転職、副業、資産形成といった複数の選択肢を、自分の働き方と暮らし方に合わせて少しずつ点検していきたいですね。
参考資料
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 役職別」
- ヒューマンホールディングス株式会社「思っていた40歳と違う!? 働き盛り世代のホンネを調査|転職意向6割超、管理職よりスペシャリスト、年収は想定を下回る傾向」
太田 彩子