照りつける日差しとともに、本格的な夏の訪れを感じる季節になりました。過酷な暑さで庭の植物が減り、「土がむき出しで寂しい」「雑草ばかり目立つ」と感じることはありませんか。

そんな夏ガーデンの見た目改善におすすめなのが、地面を覆うグランドカバープランツです。ただし、日本の高温多湿な夏を乗り切るには、植物ごとの性質や弱点を正しく理解し、適材適所で管理することが欠かせません。

この記事では、過酷な環境下でも庭を美しく保つ、頼もしい植物を、参考価格とともにご紹介します。

1. この記事で紹介する「暑さに強いグランドカバープランツ」

ポーチュラカ1/8

ポーチュラカ

belokurov/istockphoto.com

  • ポーチュラカ:真夏の直射日光に強い一年草。ひと夏限定の鮮やかなカバーとして活躍します。
  • ヤブラン:涼やかな花を咲かせる常緑多年草。株立ちの性質を持ち、立体感のあるカバーになります。
  • セダム:乾燥に強い多肉植物。多彩な葉色が魅力で、乾燥した場所を個性的に彩ってくれます。

2. 暑さに強いグランドカバープランツ3選!雑草や乾燥対策にも

グランドカバープランツは、雑草を抑えたり、土の乾燥を防いだりするのにも役立ちます。

それぞれの個性(一年草、株立ち、多肉植物)を活かした配置と、日本の過酷な夏を乗り切るための具体的な管理のポイントを詳しく見ていきましょう。

2.1 ポーチュラカ

ポーチュラカ2/8

ポーチュラカの花

RATTAR/shutterstock.com

真夏の強烈な直射日光や乾燥に極めて強く、色鮮やかな花を次々と咲かせるポーチュラカ。

グランドカバーといえば一年中地面を覆ってくれる多年草を期待しがちですが、ポーチュラカは日本の冬の寒さには耐えられず、冬には完全に枯れて土がむき出しになる「一年草」です。

しかし、この事実を受け入れ「ひと夏限定の鮮やかなカバープランツ」と割り切って活用することで、生育が旺盛で、次々と花を咲かせてくれます。

日当たりが悪いと花が開かない性質があるため、十分な日光が当たる場所に植え付け、過湿を避けて乾燥気味に管理するのがコツです。

なお、秋以降に枯れ姿になったら株を抜き取る作業が必要になります。土がむき出しになった後の冬の間は、寄せ植えの鉢を置いたり、春咲きの球根を仕込んだりしてカバーすると、一年を通して景観を保つことができます。 また、踏みつけには弱く茎が折れやすいため、人が歩かない花壇の縁などに的を絞って植栽するのが、上手に付き合う賢い活用法です。

※参考価格:100~500円前後(3号ポット苗)

2.2 ヤブラン

ヤブラン3/8

ヤブラン

bykot photo/shutterstock.com

日本の気候によく馴染み、夏から秋にパープルの涼やかな花を咲かせる常緑多年草です。グランドカバーとして用いる際の最大の注意点は、ランナーで這い広がるのではなく、根元から葉を展開する「株立ち」の性質を持つことです。

草丈が30〜50cmほどに育つため、芝生のように地面に張り付くのではなく、立体感のあるカバーになります。そのため、樹木の足元を彩る下草として数十センチ間隔で植え付けるのがおすすめです。ある程度の初期費用(苗代)はかかりますが、一度根付けば非常に長持ちするため、コストパフォーマンスに優れた心強い味方になります。

また、強い直射日光で葉焼けを起こすため、樹木の株元や建物の影になる半日陰の環境に植え付けるのが、美しい姿を長く保つ秘訣です。

※参考価格:300~800円前後(3号ポット苗)

2.3 セダム

セダム・アクレ4/8

セダムアクレ

Olya Maximenko/shutterstock.com

多彩な葉色が魅力の多肉植物、セダム。乾燥や夏の暑さに強く、グランドカバーに向いている品種もたくさんあります。
ただ、ジメジメとした「多湿」は非常に苦手で、夏場に蒸れて腐ってしまうのを防ぐため、管理に工夫が必要です。

過酷な夏を乗り切るには、日本の気候に慣れている丈夫な品種(モリムラマンネングサなど)を選ぶのがおすすめです。

ただし、同じく丈夫とされるツルマンネングサは繁殖力が異常に高く、ちぎれた茎からも容易に発根して庭中に広がり、雑草化するリスクが極めて高い植物です。安易に庭に放たず、植え付ける場所をレンガなどでしっかりと区切るなどの注意が必要です。

植え付けるときに土へ軽石を混ぜて水はけを良くしたり、風通しを確保したりと環境を整え、人が歩くなる動線を避けて配置しましょう。

※参考価格:200~800円前後(3号ポット苗)

3. まとめにかえて

いかがでしたか。今回は夏の庭を美しく保つためのグランドカバープランツについて、植物の特性を踏まえた活用法をご紹介しました。

表面的な育てやすさだけでなく、「一年草としての割り切りと枯れた後のフォロー」「株立ちによる立体感の把握」「多肉植物の蒸れ対策や増えすぎの管理」など、それぞれの弱点や生態に正面から向き合うことで、過酷な夏でも失敗のリスクを大きく減らすことができます。

ご自宅の庭の環境(日当たり、水はけ、動線)をじっくり観察し、適材適所の植物選びで、無理のない夏のガーデニングを楽しんでくださいね。

4. 【ガーデニング豆知識】日なた、日陰、半日陰、明るい日陰とは?

日なた・日陰・半日陰・明るい日陰の違い5/8

日なた、日陰、半日陰、明るい日陰の違いとは?

出所:LIMO編集部作成

さいごに「日なた、日陰、半日陰、明るい日陰の違い」も整理しておきましょう。

  • 日なた:1日中よく日光が当たる場所。または、日陰になる時間が1日2~3時間程度。
  • 半日陰:半日程度(1日3~6時間程度)日が当たる場所。または、日なたの木の下など、木漏れ日がさす場所。
  • 明るい日陰:1日を通して直射日光はほとんど当たらないが、外壁や窓などの反射光で、ある程度の明るさがある場所。または、1日1~2時間程度日が当たる場所。
  • 日陰:1日を通して日光がほとんど当たらない場所。

「日陰で育つ」と言われている植物の多くは「半日陰」や「明るい日陰」を好みます。完全な「日陰」で生育できる植物もありますが、そのような場所では花つきや葉色が悪くなりがちです。

可能であれば、少しでも明るい場所や、1日1~2時間でも日光が当たる場所を選んで植え付けると、育てやすくなりますよ。

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LIMOガーデニング部