3. 「資産寿命」を延ばす3つの戦略とは?
老後資金の議論で重要なのが「資産寿命」という考え方です。
資産寿命とは、退職後に貯蓄を取り崩しながら生活した場合に、その資産が何歳まで持つかを示す期間です。
資産寿命を延ばす方法は、次の3つに整理できます。
3.1 ①取り崩しのペースを抑える
毎月の取り崩し額を小さく抑えることができれば、その分だけ資産寿命は長くなります。
まずは日々の生活費のなかで、無理なく節約できる項目がないか確認してみましょう。
特に固定費は、一度削減すればその後も継続して高い節約効果を得られます。
スマホの通信料金や各種保険料、サブスクリプションサービスなどに見直せる余地がないかチェックしてみるのがおすすめです。
3.2 ②運用しながら取り崩す
たとえば、退職したからといってすべての貯蓄を現金化するのではなく、一部の資産を運用し続けることで、運用益を得ながら取り崩していくことができます。
これにより、ただ貯蓄を減らしていくよりも資産寿命を延ばすことが期待できます。
なお、新NISAは年齢の上限制限がありません。
50代・60代からスタートしても遅すぎるということはなく、「運用しながら取り崩すスタイル」へ移行するための有効な手段として活用できます。
ただし、資産運用は利益が期待できるだけでなく、元本割れリスクや価格変動リスクなどが伴うことをよく理解しておくことが大切です。
リスクとリターンは比例する傾向にあるため、ご自身のリスク許容度や保有している資産全体のバランスを考慮したうえで資産運用を検討するようにしましょう。
3.3 ③年金の受給開始を遅らせる(繰下げ受給)
公的年金の受給開始を65歳から1カ月遅らせるごとに、年金額が0.7%ずつ増額されます。
最大75歳まで遅らせれば、月額が84%増えた年金を生涯受け取れます。
老後収入が増えることにより、資産寿命を延ばすことができるでしょう。
ただし、家計の状況やライフスタイルなどを考慮したうえで選択することが大切です。
