2. なぜ1000万円超の差が生まれる?「複利」と「インフレリスク」
前述したシミュレーション結果によると、20年間の積立元本はどちらも1200万円ですが、最終的な資産額は約1005万円の差となりました。
これほどの差が生まれる背景の1つに、複利の効果が影響しています。
また、「インフレリスク」についても確認しておきましょう。
2.1 「複利の効果」が長期で効くことが期待できる
新NISAでの積立投資は、運用で得た利益を再投資することで「利息に利息がつく」複利の仕組みが働きます。
20年という期間では、後半になるほど運用収益のスピードが加速し、元本に迫る1067万円もの利益が積み上がりました。
一方の銀行預金は、年0.5%の利息に対して20.315%の源泉徴収(所得税・復興特別所得税・住民税)がかかるため、実質利回りは年0.4%弱まで下がります。
元本割れのリスクはないものの、20年積み立てても元本の5%程度しか増えません。
2.2 銀行預金には「インフレで実質目減り」のリスクがある
「銀行預金は元本が保証されているから一番安全だ」と考える方は少なくありません。
しかし、そこに見落とされがちなのが「インフレ(物価上昇)のリスク」です。
物価が上がると、お金の額面が変わらなくても、そのお金で買えるモノの量が減ってしまいます。
つまり、実質的にお金の価値が下がってしまうということです。
総務省の消費者物価指数によると、2021年から2025年までの5年間で、日本の物価は約12%上昇しました。
もし、100万円を金利がほぼ0%の口座に預けたままにしていた場合、通帳の数字は100万円のままですが、実質的な購買力(お金の価値)は約12万円分も失われた計算になります。
預金通帳の数字が減っていなくても、物価が上がる局面では、お金をそのまま持っているだけで「実質的に損をしてしまう状態」になり得るという点は、資産の置き場所を考える上でとても重要なポイントです。
