4. 成長ドライバーの分析:VTuber数×1人当たり収益
在庫管理という課題はあるものの、ANYCOLORの稼ぐ力自体は依然として強力です。
それを象徴するのが、ROE(自己資本利益率)という指標です。ROEとは、企業が株主から集めた自己資本をどれだけ効率よく使って利益を上げているかを示す数値で、一般的に10%を超えれば優良企業とされます。
泉田氏が同社の純利益予想(約140億円)と前期末の純資産(約219億円)から概算したところ、同社のROEはなんと60%を超えていました。
100万円の元手が1年で160万円に増えるような、他に類を見ない「お宝ビジネス」だと泉田氏は評価します。では、この驚異的な収益はどのように生み出されているのでしょうか。
同社の売上成長は、シンプルに「VTuberの数」と「1人当たりの収益」の掛け算で分解できます。資料によると、第3四半期時点のVTuber数は172人(前年同期比で7人増加)でした。
そして、VTuber1人当たりの年間収益は、2022年4月期の1億1000万円から、2025年4月期には2億5200万円へと倍以上に成長しています。
泉田氏は、この2つの要素を掛け合わせることで、今後の成長の道筋が見えてくると解説します。
しかし、プロの機関投資家はここで立ち止まりません。人数の増加率(約4〜5%)と1人当たり収益の成長目標を加味すると、会社全体の売上成長率は大体15〜20%程度になるだろうと「秒で計算してしまう」と泉田氏は言います。
【動画で解説】ANYCOLOR、業績下方修正の背景にある「在庫リスク」
実は、この「将来が予想できてしまう」という状況こそが、株式市場においては思わぬ落とし穴になるのです。
