2. 社会保障、現行制度の盲点「現状の不公平なしくみ」とは?
現在の制度には、大きな不公平が潜んでいます。上場株式の配当や譲渡益などの「金融所得」は、確定申告を行えば医療や介護の保険料・窓口負担の算定において所得として勘案されます。
しかし、本人の選択で「申告不要制度」を選んだ場合は、課税所得に含まれず、判定から完全に除外されてしまうのです。
例えば、同じ500万円の収入があっても、給与所得者は窓口負担3割・保険料約25万円を負担するのに対し、配当所得(確定申告なし)の高齢者は負担1割・保険料わずか1.5万円という極端な差が生じています。確定申告をするかしないかという選択肢一つで、受けられる恩恵に数十万円単位の差が出る現在の仕組みは、公平性の観点から大きな課題とされています。
そのため、「年齢ではなく能力に応じた負担」を求めるための改革が本格化しています。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年6月26日更新)