従来の税額控除は、納税者しか恩恵を受けられません。しかし、「給付付き税額控除」では、低所得層や非課税世帯にも支援が届きます。
さらに東京都民必見の情報も。マイナンバーカードがあれば1万1000円相当のポイントがもらえるチャンスがあるため、有効活用しましょう。
1. そもそも給付付き税額控除とは
給付付き税額控除とは、所得税から一定額を差し引く「税額控除」と、控除しきれない場合に現金を給付する仕組みを組み合わせた制度です。
通常の税額控除は、税金を支払っている人しか恩恵を受けられません。給付付き税額控除では、低所得で納税額が少ない、あるいは税金を払っていない人に対しても、控除額との差額を現金で給付します。
この制度は、働いていても所得が低い人を支援しながら、就労意欲を損なわないよう設計されています。欧米諸国では勤労税額控除や児童税額控除などの形で導入されており、日本でも少子化対策や格差是正の観点から導入が検討されています。
2. 10万円の給付付き税額控除が行われたときの効果
給付付き税額控除とは、差し引く金額が納税額を上回る場合は不足分を現金で給付するため、中低所得者に支援を届けやすい点が特徴です。
給付付き税額控除について1/2
LIMO編集部作成
たとえば控除額が10万円の場合、所得税額が8万円の人には引ききれない2万円を給付します。もう少し深堀りして、給付付き税額控除の効果を見てみましょう。
2.1 中・高所得層
- 所得税の納税額:30万円(控除額10万円を上回る)
- 控除・給付の適用:10万円が減税として適用
- 最終的な効果:納税額が20万円となり、納税負担が軽減される
2.2 低所得層
- 所得税の納税額:8万円(控除額10万円を下回る)
- 控除・給付の適用:8万円の減税で納税額がゼロになり、残りの2万円を現金給付
- 最終的な効果:納税額がゼロになり、さらに2万円を現金で受け取る
2.3 非課税世帯
- 所得税の納税額:ゼロ
- 控除・給付の適用:10万円が全額現金給付される
納税者は節税による手取り収入の増加、非課税世帯は現金給付という形で、経済的な支援が実現します。公平性を維持しながら国民生活を支援できるため、導入が議論されています。
3. 東京都が「東京アプリ」で1万1000ポイントの付与を実施中
東京アプリは、東京都が2025年2月17日にリリースした公式スマートフォンアプリです。都民がスマホ一つで行政サービスを利用し、日常生活を便利にすることを目的としています。
主な機能は、キャンペーンやイベント参加で貯められる「東京ポイント」を他社ポイントに交換できる点です。今後、行政手続きの窓口統合も予定されており、行政サービスの一元化を目指しています。
現在は「東京アプリ生活応援事業」が実施中です。マイナンバーカードによる本人確認を行った15歳以上の東京都内在住者を対象に、1人あたり1万1000ポイント(1万1000円相当)を付与しています。
実施期間は2027年4月1日までで、獲得した東京ポイントはau PAY残高・dポイント・楽天ペイ(楽天キャッシュ基本型)・Vポイント・メルカリポイントへ交換可能です。 都民の方は、東京アプリの活用を検討してみてください。
公式情報では申し込み後、数日から1週間程度で付与としています。
マイナンバーカードの読み取り(NFC対応)のスマートフォンがあれば簡単に手続きを進められるため、都民の方は期限内に申し込んでみてはいかがでしょうか。
4. おわりに
給付付き税額控除は、税額控除と現金給付を組み合わせた制度で、低所得層や非課税世帯にも支援が届く仕組みです。
高所得層は減税、低所得層は減税と給付、非課税世帯は全額給付となり、所得に応じた公平な支援が実現する期待がもたれています。
また東京都では、2027年4月まで「東京アプリ」で1万1000ポイントを付与中です。マイナンバーカードで本人確認すれば翌日には受け取れ、各種ポイントに交換可能できるため、家計の節約につながるでしょう。
参考資料
柴田 充輝