3. 生活保護受給世帯の半数以上が高齢者

厚生労働省の被保護者調査によると、全国の被保護世帯数(保護停止中の世帯を含まない)は2026年(令和8年)1月時点で約163万6000世帯にのぼります。

そのうち、高齢者世帯(世帯主が65歳以上)は約89万8000世帯と全体の約55%を占めており、生活保護受給世帯の過半数が高齢者世帯です。

生活保護は若年層よりも年金や蓄えだけでは生活が成り立ちにくい高齢者、とりわけ身寄りのない単身高齢者を支える制度になっていることがわかります。

実際、高齢単身者の中には「年金だけでは家賃や医療費を賄えず生活できない」という理由で保護に至る事例が少なくありません。

生活保護受給世帯の中心が高齢者で占められている現状は、日本の高齢者保障(年金・介護など)の脆弱さを映し出していると言えます。

4. 生活保護の受給は決して悪いことではない

生活保護の保護率には地域差がありますが、「保護率が低い県に住んでいれば安心」「高い県に住んでいると不安」という単純な話ではありません。

病気や失業、家族構成の変化など、生活が苦しくなるきっかけは誰にでも起こり得ます。

生活保護は一部の人のためのものではなく、いざというときに誰もが使える制度です。生活が苦しくなったときには、一人で我慢するのではなく生活保護を受給できないか自治体に相談してみてください。

参考資料

苛原 寛