忘年会や新年会、お正月の準備など、年末年始は何かと出費がかさむ時期です。
現役世代でも家計管理に頭を悩ませますが、年金で生活するシニア世代にとっては、さらに切実な問題かもしれません。
帰省で身内同士で集まったり、孫にクリスマスプレゼントやお年玉をあげたりと、何かとお金がかかるでしょう。
冬は生活費もかかりやすく、冬ならではの防寒グッズや衣類、布団、暖房費、ガス代…などとかかるものです。
老後の生活を支える大切な収入源である公的年金ですが、その仕組みや自分がいくらもらえるのかを正確に把握している方は意外と少ないのではないでしょうか。
「ふつうの人は年金を月いくらもらえているの?」と疑問に思われる方もいるでしょう。
本記事では、公的年金の基本的な仕組みから、2025年度の改定内容、そして年代別の平均受給額まで、最新のデータを基に詳しく解説していきます。
もうすぐ年の瀬ですから、年末年始など長期休暇で時間のとれるときに、年金への理解を深めてみてください。
1. 知っておきたい年金の仕組み
日本の公的年金制度は「2階建て」の構造で、1階部分が「国民年金」、2階部分が「厚生年金」となっています。
原則として日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入するのが「国民年金」です。国民年金の保険料は2025年度で月額1万7510円と、加入者全員が一律です。
保険料を40年間(480ヶ月)すべて納付すると、65歳から満額である月額6万9308円(2025年度)を受給できます。保険料の未納期間がある場合は、その分が満額から減額される仕組みです。
一方、会社員や公務員は国民年金に加えて「厚生年金」にも加入します。
厚生年金の保険料は収入に応じて決まり、加入期間が長く収入が高かった人ほど、将来受け取る年金額も多くなる傾向にあります(ただし上限あり)。
保険料額は、標準報酬月額(上限65万円)と標準賞与額(上限150万円)に保険料率を掛けて算出されます。
※1 国民年金保険料:2025年度は月額1万7510円
※2 国民年金の満額:2025年度は月額6万9308円
※3 保険料額は標準報酬月額(上限65万円)、標準賞与額(上限150万円)に保険料率をかけて計算される
