4. あらためて確認|年金生活者支援給付金とは?
年金生活者支援給付金は、年金収入が少ない高齢者や障害のある方、遺族などの生活を支えるために設けられた制度です。公的年金だけでは生活費が不足しがちな世帯を下支えする目的で、年金に上乗せして支給されます。
この制度は、2019年10月の消費税率引き上げ(8%から10%)と同時に始まり、給付金の財源には税率引き上げ分が充てられています。
そのため、支給要件を満たしている間は、年金と同様に2カ月に1回、継続して支給される点が特徴です。
年金生活者支援給付金には、受給している年金の種類に応じて、「老齢年金生活者支援給付金」「障害年金生活者支援給付金」「遺族年金生活者支援給付金」があります。
いずれも、年齢や所得などの要件を満たした場合に支給され、年金と同じ日・同じ口座に振り込まれます。
5. 年金生活者支援給付金の支給対象は?
年金生活者支援給付金は、年金を受給していれば誰でも受け取れる制度ではありません。
支給対象になるかどうかは、受給している年金の種類や所得状況などで判断されます。
ここでは、年金の種類ごとに、主な条件を整理します。
5.1 【老齢年金生活者支援給付金】
対象となるのは、次のすべての条件を満たす方です。
- 65歳以上で老齢基礎年金を受給している
- 本人と同一世帯の全員が市町村民税非課税
- 前年の「公的年金等の収入金額」と「その他の所得」の合計が90万9000円以下
老齢年金生活者支援給付金では、本人だけでなく世帯全体の課税状況が判断基準になる点が大きな特徴です。
また、保険料の納付状況によって、実際の給付額が決まります。
5.2 【障害年金生活者支援給付金・遺族年金生活者支援給付金】
次の条件を満たす方が対象となります。
- 障害基礎年金または遺族基礎年金を受給している
- 前年の所得額が479万4000円以下
これらの給付金については、扶養親族の数に応じて所得の基準額が引き上げられる仕組みとなっています。
