今月の12月15日は公的年金の支給日でした。この日、人によっては年金に加えて「1万900円」が上乗せされて振り込まれるケースがあることをご存じでしょうか。
この上乗せ分の正体は、一定の条件を満たす年金受給者に支給される「年金生活者支援給付金」です。
年金生活者支援給付金は、年金と同じ日に、同じ口座へ2カ月分がまとめて振り込まれる仕組みで、満額を受け取れる場合、月額5450円×2カ月分で1万900円となります。
ただし、誰でも自動的に受け取れるわけではなく、年齢や所得、年金の種類など、いくつかの支給要件があります。
次回の支給日は2026年2月13日(金)。本記事では、年金支給日に1万900円が上乗せされるのはどのような方か、また、年金生活者支援給付金の支給対象となる条件、実際の給付額の目安、請求手続きのポイントについてわかりやすく解説します。
1. 年金支給日に「ひとり1万900円」上乗せされる理由とは
年金支給日に、年金に1万900円が上乗せされる理由は、年金生活者支援給付金が公的年金と同じ日に、2カ月分まとめて支給される仕組みになっているためです。
※給付金は年金に合算されるのではなく、別途支払われます。
■ 1万900円の内訳は?
年金生活者支援給付金のうち、老齢年金生活者支援給付金の基準額は月額5450円。満額を受け取れる場合、この月額分が2カ月分まとめて振り込まれるため、
5450円 × 2カ月 = 1万900円
となります。これが「ひとり1万900円が上乗せされる」と言われる理由です。
■ 注意しておきたいポイント
ただし、この1万900円はあくまで基準額を満額で受給できる場合の金額です。
実際の給付額は、年金の種類や保険料の納付状況、所得などによって異なり、すべての人がこの金額を受け取れるわけではありません。
また、年金生活者支援給付金は1回限りの臨時給付ではなく、支給要件を満たしている間は、年金と同じく2カ月に1回、継続して支給される制度です。
つまり、「1万900円」が上乗せされるのは、年金生活者支援給付金の要件を満たし、満額で受給できる場合の定期的な支給額ということになります。