3. 最新データで試算、30年間の老後で必要な資金額は?

最新の赤字額である月3万4058円を基に、老後の生活費不足分を再計算してみましょう。

65歳時点の平均余命は約22年とされていますが、長寿化のリスクを考慮し、当初の「2000万円問題」と同じく、老後生活が30年間(95歳まで)続くと仮定して試算します。

  • 生活費の不足分 = 3万4058円 × 12ヶ月 × 30年 = 約1226万円

最新の平均的な家計データに基づくと、30年間で想定される生活費の不足総額は約1226万円となります。

3.1 単身世帯(おひとりさま)の場合の必要額

同様に、高齢単身無職世帯(おひとりさま世帯)の家計収支も見てみましょう。

総務省統計局「家計調査報告」によると、2024年の収支は以下の通りです。

  • 実収入:13万4116円
  • 支出合計:16万1933円
  • 毎月の不足分(赤字):2万7817円

この毎月の赤字が、30年間続くと仮定した場合の不足総額を計算します。

  • 生活費の不足分=2万7817円×12カ月×30年=約1001万円

単身世帯では、30年間で約1001万円が不足するという結果になりました。