5. 所得要件の具体例を神戸市のケースで紹介
「住民税非課税世帯」となる所得の基準について、兵庫県神戸市の例を参考に確認してみましょう。
35万円×（本人+同一生計配偶者（※1）+扶養親族数）+10万円+21万円
ただし、21万円が加算されるのは、同一生計配偶者または扶養親族がいる場合に限定されます。
※1 同一生計配偶者とは、納税者と生計を同一にする配偶者のうち、前年の合計所得金額が48万円以下の方を指します。
6. 住民税非課税となる収入の目安は？神戸市の例
住民税が非課税となる所得基準は、扶養している家族の人数だけでなく、収入の種類によっても変動します。
所得は収入から必要経費や各種控除を差し引いた後の金額です。神戸市の基準を、具体的な「収入金額」に換算した目安を見てみましょう。
単身世帯のケース
合計所得金額が45万円以下の方が対象となります。
- 給与収入のみの場合：年収100万円以下
- 公的年金収入のみの場合（65歳以上）：年金額155万円以下
- 公的年金収入のみの場合（65歳未満）：年金額105万円以下
同一生計配偶者または扶養家族が1人いるケース
合計所得金額が101万円以下の方が対象となります。
- 給与収入のみの場合：年収156万円以下
- 公的年金収入のみの場合（65歳以上）：年金額211万円以下
- 公적年金収入のみの場合（65歳未満）：年金額171万3333円以下
単身の方を例に挙げると、給与収入のみであれば年収100万円、65歳以上で公的年金収入のみであれば年金額155万円が非課税の目安です。
配偶者や扶養親族がいる世帯では、この非課税となる収入の基準額はさらに上がります。
特に65歳以上で年金収入のみの世帯では、扶養家族が1人いる場合の基準額が211万円以下となり、単身世帯と比較して大幅に緩和されていることが分かります。
このように、世帯の状況や収入源によって、住民税の扱いは大きく異なるのです。
