師走を迎え、何かと慌ただしい日々をお過ごしの方も多いのではないでしょうか。年末年始は出費がかさむ時期でもあり、家計への影響が気になる季節です。
次回の年金支給日は12月15日ですが、老後の生活を支える年金だけで、この先の暮らしを維持できるのか不安を感じる方も少なくありません。
また、年金受給者の方が気になる一つに「2026年度の年金額は増額されるのか?」があるでしょう。
年金額は毎年度改定されるもの。
ちなみに2025年度は前年度に比べ1.9%の増額となりましたが、マクロ経済スライドの調整が入り、実質的に目減りとなりました。「増額となるも実質的には目減り」の状態が3年度続いています。
今回はこれまでの年金額改定や今年の消費者物価指数を振り返りながら、基本的な年金の仕組みや平均年金月額を確認していきます。
1. 「2026年度の年金額」は増額されるか?「増額となるも実質的には目減り」は3年度連続
年金は物価変動率や名目手取り賃金変動率に応じ、毎年度改定されます。
ちなみに過去3年度を振り返ると、以下のような増額となっていました。
1.1 年金額改定の推移
- 2023年度:新規裁定者は前年度から2.2%の引き上げ、既裁定者は前年度から1.9%の引き上げ
- 2024年度:2.7%
- 2025年度:1.9%
いずれも増額ですが、マクロ経済スライドによる調整が入り、実質目減りです。
ちなみに総務省「2020年基準 消費者物価指数 全国 2025年(令和7年)10月分」によれば、総合指数は1~10月まで毎月、前年同月比で2~4%のプラスとなっています。
2026年度の年金額については1月下旬に公表される可能性が高いので、公表のニュースを確認しましょう。
2. 公的年金制度の基本
では、年金制度の基本をおさらいしましょう。
日本の年金制度は、しばしば「2階建て」と表現されます。1階部分にあたるのが「国民年金(基礎年金)」、そして2階部分が「厚生年金」です。
まずは、それぞれの年金の基本的な仕組みについて確認していきましょう。
2.1 1階部分:国民年金
- 加入対象者:原則として日本に住む20歳から60歳未満の全員(職業や国籍は問わない)
- 年金保険料:全員一律、ただし年度ごとに改定あり(※1)
- 老後の受給額:保険料を全期間(480カ月)納付すれば満額の老齢基礎年金を受給できる(※2)
※1 国民年金保険料:2025年度月額は1万7510円
※2 国民年金(老齢基礎年金)の満額:2025年度月額は6万9308円
2.2 2階部分:厚生年金 ※国民年金に上乗せで加入
- 加入対象者:会社員や公務員、またパートで特定適用事業所(※3)に働き一定要件を満たした方
- 年金保険料:収入に応じて(上限あり)変わる(※4)
- 老後の受給額:加入期間や納めた保険料により個人差が大きく出やすい
※3 特定事業所:1年のうち6カ月間以上、適用事業所の厚生年金保険の被保険者(短時間労働者は含まない、共済組合員を含む)の総数が51人以上となることが見込まれる企業など
※4 厚生年金の保険料額:標準報酬月額(上限65万円)、標準賞与額(上限150万円)に保険料率をかけて計算されます。
国民年金と厚生年金では、加入対象者や保険料の仕組み、そして将来受け取れる年金額に違いがあります。
これらの特徴を理解し、ご自身の年金受給額を予測しながら、将来の生活設計を立てることが大切です。
