3. インフレが進むと“今の生活費”では足りなくなる?
老後の生活は20〜30年と長期にわたるため、インフレの影響を無視することはできません。将来の生活費は今の感覚のままでは想定しづらくなっています。
総務省が発表している消費者物価指数(CPI)によれば、物価は近年上昇傾向が続いており、特に食料やエネルギーなどの上昇は家計に大きく影響を及ぼします。
- 総合指数は2020年を100として112.8…前年同月比は3.0%の上昇
- 生鮮食品を除く総合指数は112.1…前年同月比は3.0%の上昇
- 生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は111.5…前年同月比は3.1%の上昇
このように現在は前年同月比で3.0%前後上昇していますが、このまま年3%の物価上昇が続くと仮定すると、20年後には生活コストは約1.8倍に膨らみます。
現在、月25万円で生活している家庭であれば、20年後には月45万円ほどが必要になる計算です。もし旅行や趣味にお金を使う予定がある場合、この金額はさらに上積みされます。
「老後1億円」という数字は一見ゆとりがあるように見えますが、インフレを踏まえずに語ると実態とかけ離れた印象になりがちです。
長寿化が進むなか、老後30年の生活を支え続ける資金として1億円が本当に足りるのかどうかは、物価変動や医療・介護費の増加を織り込んで考える必要があります。
