【厚生年金・国民年金】老後の年金、いちばん高い人で月いくら？現役時代の働き方で年金額は大きく変わる！《ライフコース別のモデル年金額》

来月12月15日（月）は公的年金の支給日です。

老後に向けて資産形成を始めようと考えている現役世代の皆さん。いまのシニア世代が年金を月々どれくらい受けとっているかご存じでしょうか。

年金事情を把握することは、老後対策を進める上で非常に重要です。リアルな年金暮らしをイメージすることで、自身の老後をより具体的に想像し、老後資金を準備することの大切さを実感できるでしょう。

この記事では、シニア世代の年金受給額データをご紹介します。月々いくら受けとっているのか、いちばん高い人の受給額はいくらなのか。そして、現役時代の働き方により年金受給額がどれほどの違いが生じるのかも、モデル年金額で比較しながら見ていきましょう。

1. 年金の基本的なしくみ

日本の公的年金制度には、老後の生活を支える「老齢年金」のほかに、病気やけがで生活が困難になった場合の「障害年金」、家計の担い手が亡くなった際に家族を支える「遺族年金」という3つの保障機能があります。

多くの方が「年金」と聞くと、リタイア後に受け取る老齢年金をイメージするかもしれません。

ここでは年金制度の基本構造と、加入対象者・保険料・老齢年金受給額の決定方法について確認していきましょう。

この制度はよく「2階建て構造」に例えられ、1階部分を「国民年金（基礎年金）」、2階部分を「厚生年金」が担っています。

※1 国民年金保険料は、2025年度において月額1万7510円に設定されています。
※2 国民年金（老齢基礎年金）の満額は、2025年度で月額6万9308円です。

このように、国民年金と厚生年金では加入対象者や保険料の決まり方、老齢年金の計算方法などが異なります。

そのため、現役時代の年金加入状況によって、実際に受け取る老齢年金額には個人差が生まれるのです。

※3 特定適用事業所とは、厚生年金保険の被保険者数が1年のうち6カ月以上、51人以上となる見込みの企業などを指します（短時間労働者や共済組合員は除きます）。
※4 厚生年金の保険料額は、標準報酬月額（上限65万円）と標準賞与額（上限150万円）に保険料率を掛けて算出されます。

公的年金は、原則として偶数月の15日（※5）に、直前の2カ月分がまとめて支給される後払い方式です。

2025年度における「年金支給日」と「支給対象月」は以下の通りです。

※5 15日が土日や祝日の場合は、その直前の平日に前倒しで支給されます。