3.2 厚生年金「標準報酬月額の上限引き上げ」影響が及ぶ高所得者層はどれくらいいる?
厚生年金の保険料計算に使う「標準報酬月額の上限」が引き上げられることになりました。
具体的には、現在の月額65万円が今後段階的に以下のように引き上げられます。
- 2027年9月から68万円
- 2028年9月から71万円
- 2029年9月から75万円
標準報酬月額の段階的な引き上げは、近年の賃金水準の上昇を踏まえ、報酬をより正確に反映するために行われるものです。月収が75万円以上の人は2027年から保険料負担が増える一方、将来受け取る年金額も増えるしくみです。
たとえば75万円の報酬に該当する場合、保険料は月あたり約9,100円増える見込みとされています。その分、年金は10年加入で月額5,000円強の増加が見込まれ、負担と給付が連動する形になります。一方で、月収65万円以下の人には今回の上限引き上げによる影響はありません。
高所得者の負担増を指摘する声もありますが、社会保険料は所得控除の対象となるため、実質的な影響は人によって異なります。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年6月26日更新)