2025年10月、世界の金(ゴールド)価格は連日のように史上最高値を更新しました。これを機に「金投資」に興味を持ち始めた方は少なくないでしょう。
しかし、「金投資」と聞くと「まとまったお金が必要では?」「現物をどうやって安全に保管すればいいの?」と、懸念点が思い浮かぶかもしれません。
また、直近の値動きは「史上最高値を更新→大きく下落→再び上昇」といった具合で、投資タイミングがわからず一歩踏み出せないという人もいるのでは?
こうした方に検討してみていただきたいのが「純金積立」です。金融機関や貴金属専門業者によりルールは異なりますが、月1000円という少額から「金投資」を始められるケースも。
この記事では、純金積立の仕組みやメリット・デメリットを解説します。
1. なぜ今、金(ゴールド)投資が注目されるの?金価格高騰の背景
日経平均株価が5万円台に到達し、最高値を更新し続ける中、10月に史上最高値をつけた金(ゴールド)にも注目が高まっています。
2025年、年初には1トロイオンス約2600ドルだった金は、10月には4000ドルを突破。その後、一度4000ドルを割り込んだものの、11月13日現在、4200ドルあたりまで戻しています。
「有事の金」として知られる金ですが、なぜ今、金価格が上昇しているのか。投資を検討する前の基礎知識として、金価格がどういう要因で変動しているのか確認しておきましょう。
1.1 金価格が高騰している理由
金(ゴールド)価格高騰の理由2/5
LIMO編集部作成
インフレヘッジとしての需要
世界的に物価上昇が続く中、タンス預金や低金利の銀行預金では、実質的に資産価値が目減りしてしまいます。一方、金はインフレに強い資産としても知られており、現金の代替資産として資金が流入しています。
地政学リスクの高まり
世界各地で紛争や政情不安が続く中、「もしも」の際に価値が安定しやすい金は「安全資産」として積極的に買われています。これこそが「有事の金」と言われる所以で、投資家が地政学的リスクを回避するために金を求める動きが加速しています。
円安の進行
日本に住む私たちにとって、昨今の「円安」はさまざまな場面で大きく影響します。「金」においては米ドル建てで取引されるため、円安が進むと、円に換算した金の価格は自動的に押し上げられます。
中央銀行の買い増し
世界各国の中央銀行が外貨準備として金を買い増す動きも、金価格を押し上げる要因となっています。
上記のような要因で、いま「金」の価格が高騰しています。
金投資を検討している方は、金の価格変動要因として上記をおさえておくと良いでしょう。
しかし、日々の相場変動や先の見通しを立てて投資をするのは容易ではありません。
「買ったとたんに大暴落」なんてことも。投資タイミングや日々の値動きに一喜一憂せずに金投資をやりたいなら、「純金積立」も検討してみると良いでしょう。
次章では「純金積立」について解説していきます。
2. 純金積立とは?
純金積立とは、毎月決まった金額で自動的に金を買い付けていく投資方法です。株式のように銘柄選びで悩む必要がなく、価格変動に応じて購入量が調整されるため、投資初心者でも始めやすいのが特徴です。
2.1 「純金積立」どんな仕組み?
- 【毎月定額を積立】あらかじめ設定した金額(例:月1000円、3000円、1万円など)で、毎月自動的に金が購入されます。
- 【ドルコスト平均法の採用】金価格が高い時には購入量が少なく、価格が安い時には購入量が多くなります。これにより、長期的に見ると購入単価を平準化でき、「高い時期に一気に買って損をしてしまった…」といった「高値掴み」のリスクを回避できます。
- 【現物保管不要】購入した金は、運営会社が安全な場所で管理・保管してくれるため、盗難リスクがありません。手元に金の現物がないため金投資の実感が薄れるかもしれませんが、自宅で現物を保管する必要がないため、金庫を買ったり、銀行で貸金庫を借りたり、セキュリティサービスを利用したりなどの対策が不要です。
- 【グラム買い】 金はグラム単位で取引されるため、まとまった資金がなくても少額から購入が可能です。
次章からは、純金積立のメリットとデメリットについて解説していきます。
3. 【メリット】「純金積立」が注目される理由
純金積立にはどのようなメリットがあるのでしょうか。純金積立の特徴と重複しますが、「メリット」として見ていきましょう。
純金積立のメリット3/5
LIMO編集部作成
3.1 インフレヘッジとして資産を守る
前述のとおり、現金や預貯金は物価上昇によって実質価値が目減りします。しかし、金は物価上昇とともに価値を保ちやすい特性があります。大切な資産の「防衛」という観点から、インフレ時代には特に有効な手段となり得ます。
3.2 分散投資効果が高い
金は、株式や債券といった他の金融資産とは異なる動きをすることが多いです。値動きが異なる金をポートフォリオに組み入れることで、リスク分散効果が期待できます。
3.3 ドルコスト平均法でリスク軽減
純金積立では「毎月」「定額」で自動的に金を買い付けるため、投資のタイミングを計る必要がありません。感情に左右されることなく、着実な投資を続けられます。
3.4 少額から手軽に始められる
多くの純金積立サービスでは、月々1000円や3000円といった少額で積立をスタートできます。まとまった資金がなくても、金投資のメリットを手軽に享受できるのは大きな魅力といえるでしょう。
3.5 現物保管の手間とリスクがない
購入した金は運営会社が安全に保管してくれるため、盗難の心配や、自宅で現物を管理する手間がかかりません。安心して長期投資を続けられます。
4. 【デメリット・注意点】純金積立の落とし穴
純金積立を検討する際には、これからお伝えするデメリットや注意点も確認しておきましょう。
純金積立のデメリット4/5
LIMO編集部作成
4.1 手数料がかかる
純金積立では、買い付け時にかかる「買い付け手数料」や、年間に一度支払う「年会費(口座管理料)」、預けている金の量に応じてかかる「保管料」が発生する場合があります。これらのコストは、積み立てる金額や期間によっては無視できません。手数料体系は金融機関や貴金属専門会社により異なりますので、十分に比較して選ぶと良いでしょう。
4.2 価格変動リスクと元本保証なし
金は安全資産といわれますが、その価格は世界情勢や経済状況によって常に変動しており、大きく下落する可能性もゼロではありません。元本が保証されているわけではないため、投資である以上、リスクを伴う点は理解しておく必要があります。
4.3 利息や配当がない
金は株式のように配当金が出たり、預貯金のように利息がついたりする、資産を生み出す性質の資産ではありません。保有している間は利益を生み出さず、あくまで「価格の上昇」による売却益が主なリターンとなります。
4.4 売却益に税金がかかる
純金積立で得た利益(売却益)は、譲渡所得などとして税金の対象となります。売却する際には、どのくらい税金がかかるのかをあらかじめ理解しておく必要があります。(なお、純金積立の現物取引や消費寄託は、少額投資非課税制度「NISA」の対象外となりますが、金に投資する一部のETF(上場投資信託)はNISAの成長投資枠の対象となります。)
5. 純金金積立の始め方と選び方
ゴールドと米ドル5/5
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純金積立を始めるには、まず取り扱い会社を選ぶ必要があります。
5.1 取り扱い会社の種類
純金積立を取り扱っている業者は主に次の2つに大別されます。
- 貴金属の専門業者
- 証券会社やネット銀行
貴金属のプロフェッショナルである貴金属専門業者は、積み立てた金を現物(金地金や金貨)に交換するサービスが充実している傾向があります。
証券会社やネット銀行は、株式や投資信託など、すでに保有している他の金融商品とまとめて管理できる利便性に強みがあります。
5.2 会社の選び方のポイント
- 【手数料体系】買い付け手数料、年会費、保管料を比較しましょう。少額で始める場合は、特に買い付け手数料が低い会社を選ぶと良いです。
- 【信頼性・実績】運営実績や顧客保護体制など、安心して資産を預けられる体制が整っているかを確認しましょう。
- 【最低積立額】月々いくらから始められるか確認してください。無理のない金額でスタートできる会社を選びましょう。
6. まとめ
10月、金価格が史上最高値を更新した前後は、さまざまなメディアで「金」が取り上げられていました。金のアクセサリーを買取店に持ち込む様子なども。
こうした状況下で、金投資に興味を持った方は少なくないでしょう。
- 金塊を購入するようなまとまったお金がない
- 今、金を買うべきタイミングなのかわからない
という方は、この記事でご紹介した「純金投資」も検討してみてはいかがでしょうか。
積立金額は月1000円や3000円といった少額でスタートできます。途中から積立額を増やすことも可能です。
ただし、運用益が非課税になるNISA制度は活用できませんのでご留意ください。(※補足:金価格に連動する一部のETFであればNISAの成長投資枠での投資は可能です。)
※本記事の制作にあたって、一部AIを活用しています。
参考資料
和田 直子