今年も終わりに近づいてきましたが、今年はどれくらい貯蓄できたでしょうか。物価高が続き、1年の家計を振り返って肩を落としている方も少なくないことでしょう。
老後生活は年金だけでは不足すると言われるいま、リタイアするまでに貯蓄をしておきたいものですよね。しかし、どれくらい貯めておけば良いのか、具体的な数字が見えてこず目標金額が曖昧になることも。
そこで、今回は60歳代で3000万円以上の貯蓄を持つうらやましい人の割合を紹介します。貯蓄の目標を明確にするためにも、リタイア後の生活費や年金の増やし方など、老後の生活について考えてみましょう。
1. 60歳代で貯蓄が3000万円以上のうらやましい人の割合は?
金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」をもとに、60歳代における貯蓄額の割合を紹介します。3000万円以上の貯蓄を保有している人の割合に注目してみましょう。
1.1 60歳代の単身世帯で3000万円以上の貯蓄がある人の割合は
日常生活に必要な貯蓄の引き出しや引き落としは含まず、老後資金として貯蓄している割合は以下のとおりです。
60歳代の単身世帯で、3000万円の貯蓄を持つ世帯は16.8%と、約6人に1人が該当します。一方で、金融資産を保有していない世帯は22.7%と高く、個人差が浮き彫りになっています。
単身の60歳代における貯蓄の平均値は1679万円ですが、貯蓄額500万円未満が約51%です。より実態に近いのは中央値の350万円でしょう
1.2 60歳代二人以上の世帯で3000万円以上の貯蓄があるのは「20%」
二人以上の世帯では、60歳代の単身世帯よりも3000万円の貯蓄を保有する世帯が多くなっています。
60歳代で二人以上の世帯で3000万円以上の貯蓄を持つ世帯は、全体の20%です。一方、金融資産を保有しない世帯は20.5%とほぼ同じ割合となっています。
60歳代の二人世帯では、約半数が貯蓄額1000万円未満です。平均値は2033万円であるものの、中央値の650万円がより実態に近いと言えるでしょう。
2. 【リタイア後の生活】60歳代の年金収入・生活費はいくら?
60歳代は現役をリタイアし、多くの方は生活環境が一変します。そのため、60歳代までに貯蓄した資産が老後の生活には欠かせないでしょう。
60歳代の生活費や年金収入の実態をもとに、老後に向けて貯蓄しておきたい金額の目安を考えてみましょう。
2.1 60歳代の年金収入はどれくらい?
公的年金は、現役時代にどの年金にどれくらい加入していたかが、大きなポイントとなります。会社員や公務員等なら「厚生年金」、自営業等なら「国民年金」の加入です。そのため、人によって年金額が異なります。
そこで、厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、平均年金額を紹介します。
会社員や公務員など「厚生年金」加入者の年金額
国民年金(老齢年金)と厚生年金を受給している人の平均年金月額は以下のとおりです。
- 全体の平均:14万6429円
- 男性の平均:16万6606円
- 女性の平均:10万7200円
厚生年金は加入期間や年収が大きく影響することなどもあり、男性の方が平均年金月額が多くなっています。
自営業など「国民年金」加入者の年金額
自営業者やその配偶者など、厚生年金加入事業所で働いていなかった方は、公的年金は国民年金のみとなります。
国民年金の平均年金額は以下のとおりです。
- 全体平均:5万7584円
- 男性の平均:5万9965円
- 女性の平均:5万5777円
国民年金受給者の平均月額は、厚生年金の平均月額とは大きな差があり、年金だけの生活は困難だと言っても過言ではありません。
2.2 60歳代の生活費はどれくらい?
60歳代の生活費は、総務省統計局「家計調査報告家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」が参考になります。二人以上の世帯のうち65歳以上の無職世帯の家計収支は、以下のとおりです。
上記のうち、60歳代後半の家計収支に注目してみましょう。
- 実収入:30万7741円
- 非消費支出:4万1405円
- 消費支出:31万1281円
毎月の赤字は4万4945円です。この赤字を貯蓄で埋める場合、年間53万9340円を取り崩す必要があります。
前述した厚生年金や国民年金で、ご自身の働き方に合わせた年金種類の月額平均をもとに考えてみてください。ただ個人差がありますので、詳しくはねんきんネットでご自身の年金見込み額を確認してみるといいでしょう。
3. 老後に向けた貯蓄は逆算して目標を立てる
老後に向けた貯蓄は、明確な目標を立てた方がモチベーションが保ちやすくなります。60歳代までに3000万円の貯蓄ができれば嬉しいですよね。しかし、3000万円を目標とするよりも、ご自身が必要な老後資金を目指した貯蓄が大切です。
リタイア後に必要な生活費から、ご自身の年金では不足する金額が予想できれば、資産形成における目標額が決まります。
この冬は、ご自身が受給できる年金額を調べるところから始めてみましょう。




