2.2 60歳代の生活費はどれくらい?

60歳代の生活費は、総務省統計局「家計調査報告家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」が参考になります。二人以上の世帯のうち65歳以上の無職世帯の家計収支は、以下のとおりです。

二人以上の世帯のうち65歳以上の無職世帯の家計収支

二人以上の世帯のうち65歳以上の無職世帯の家計収支

出所:総務省統計局「家計調査報告家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」

上記のうち、60歳代後半の家計収支に注目してみましょう。

  • 実収入:30万7741円
  • 非消費支出:4万1405円
  • 消費支出:31万1281円

毎月の赤字は4万4945円です。この赤字を貯蓄で埋める場合、年間53万9340円を取り崩す必要があります。

前述した厚生年金や国民年金で、ご自身の働き方に合わせた年金種類の月額平均をもとに考えてみてください。ただ個人差がありますので、詳しくはねんきんネットでご自身の年金見込み額を確認してみるといいでしょう。

3. 老後に向けた貯蓄は逆算して目標を立てる

老後に向けた貯蓄は、明確な目標を立てた方がモチベーションが保ちやすくなります。60歳代までに3000万円の貯蓄ができれば嬉しいですよね。しかし、3000万円を目標とするよりも、ご自身が必要な老後資金を目指した貯蓄が大切です。

リタイア後に必要な生活費から、ご自身の年金では不足する金額が予想できれば、資産形成における目標額が決まります。

この冬は、ご自身が受給できる年金額を調べるところから始めてみましょう。

参考資料

児島 裕子