4. 遺産が「国庫」に行くまでの流れ
では相続人がいない場合、遺産が国庫に帰属するまでにはどのような流れがあるのでしょうか。
4.1 家庭裁判所→管理人→公告→国庫帰属のステップ
① 相続人がいないことの確認
法定相続人がいない、または全員が放棄しているケースなどです
② 家庭裁判所が「相続財産管理人(または清算人)」を選任
相続財産清算人(または管理人)は、被相続人(亡くなった人)の債権者などに対して債務を支払うなど、遺産の清算を行います。その清算後に残った財産を国庫に帰属させる役割を担う人のことです。
主に利害関係がある人や検察官の申し立てで、以下のような手続きを経て、「相続財産管理人」が選ばれます。
③ 公告により相続人・債権者を探す(通常6か月以上)
官報などで公告を出し、名乗り出を待ちます。
④ 特別縁故者への分与
相続人がいなければ、被相続人と関係の深い人(友人・介護者など)が申し立て可能です。
⑤ 残余財産が国庫に帰属
分与後も残った財産がある場合、最終的に国のものとなります。
このように、いきなり国に渡るわけではなく、法的手続きを経て「最終的に」国の財産となる仕組みです。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
元銀行員/一種外務員資格(証券外務員一種)/LIMOマネー編集部金融ライター
一種外務員資格(証券外務員一種)。大学卒業後、株式会社三菱UFJ銀行にて後方事務や法人営業部門のアシスタント事務を経験。その後、三井住友信託銀行に転職し、資産運用アドバイザー業務に約10年間従事。
15年以上にわたり金融機関に在籍し、現役世代からシニア層、富裕層まで延べ1000名以上の個人顧客に対し、資産運用コンサルティングや承継対策を提案。表彰歴多数。現在は、株式会社モニクルリサーチが運営する、くらしとお金の経済メディア『LIMO(リーモ)』、専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト『LIMO&ファイナンス』にて企画・執筆・編集・監修を幅広く担当。
15年以上の金融機関キャリアに加え、自身も20年以上の投資経験(投資信託・株式・FX・金など)を持つ。金融のプロ・現役投資家・生活者(出産・育児経験)の3つの視点から、年金制度の仕組み、社会保障、NISAや住宅ローン、相続まで分かりやすく解説。Yahoo!ニュース経済カテゴリでアクセスランキング1位を多数獲得。【2026年6月29日更新】