10月も下旬に入り、秋の支出が増える時期。暖房費や年末準備など、シニア世帯にとって家計のやりくりが気になる季節です。

そんな中、「申請すればもらえるのに、知られていないお金」があるのをご存じでしょうか?

年金だけでは生活が厳しいシニア世代にとって、公的な給付金制度は重要な支えとなります。所得が一定以下の年金受給者が対象となる年金生活者支援給付金は月額5450円が支給され、偶数月に2カ月分をまとめて受け取れます。

さらに、高年齢雇用継続基本給付金や高年齢求職者給付金、要介護者の住宅改修費用を補助する制度など、シニア向けの給付金は多岐にわたります。

知らないと受け取れない制度も多いため、活用できる給付金を把握しておくことが大切です。

1. 年金生活者支援給付金の受給対象者と受給額

年金を受給しており、所得が一定以下の方は年金生活者支援給付金を受給できます。給付金の受給対象者は、以下のとおりです。

  • 老齢年金生活者支援給付基準額(月額):5450円
  • 障害年金生活者支援給付金(月額):1級6813円・2級5450円
  • 遺族年金生活者支援給付金(月額):5450円

老齢年金生活者支援給付金については、基準額に基づき、保険料納付済期間等に応じて給付額を計算します。通常の年金と同様に、偶数月に前月までの2カ月分が支給される仕組みです。

そのため、単身で月額5450円を受給できる方は「1万900円」が支給される計算です。

なお、年金生活者支援給付金は、年金事務所が市町村から提供を受ける所得情報により、支給要件を満たしているか判定しています。受給対象者には年金事務所から申請書が送られ、返送することで申請の手続きは完了します。

年金事務所から郵便物が届いたら、必ず中身を確認しましょう。