5. まとめにかえて

高額療養費制度は、入院や定期通院などをしている人にとっては、安心して医療を受けるためのセーフティネットとなる制度です。

複数回の利用があれば自己負担限度額が引き下げられるなど、使いやすい制度に設計されています。

高齢化の進行により医療費が増え続ける中、限られた財源で制度を持続させるためには、負担能力に応じて公平に医療費を分かち合う仕組みが必要になってきます。

そのため、現在も行われている制度見直しについては慎重な判断が求められます。充実した社会保障を目指すうえで、国民一人ひとりが老後の医療費負担をどうとらえ、備えていくかが、今後の大きなポイントとなるでしょう。

参考資料

石上 ユウキ