3.2 定期的な見直しで柔軟に対応

利率の変動しやすい「アクティブファンド」で運用をする場合、定期的な投資の見直しも重要なポイントになります。

投資先の会社や業界全体が下降傾向にあり、上昇の見込みがない場合には、早い段階でその商品への投資をやめて他の投資先を検討する必要があるためです。

ただし、毎日の値動きに一喜一憂する必要はありません。あくまでも、長期的な視点で冷静に考えていくことが大切になります。

3.3 長期視点で複利を最大限活かす

金融市場では日々の値動きがあるものの、長い目で見れば経済の成長とともに資産も増えていくことが期待できます。

目先の市場の上下に一喜一憂して慌てて売り買いするのではなく、10年以上の長い時間をかけてじっくり資産を育てる姿勢が大切です。

このような長期的な視点は、安定した運用成果につながるだけでなく、複利の力を最大限に活かして運用益を膨らませることができます。

4. まとめ:新NISAを活用して資産形成を始めよう

今回は、新NISA制度の成長投資枠を活用した、3つの投資シミュレーションをご紹介しました。シミュレーションを通じて「時間を味方につける」ことの重要性が示されたのではないでしょうか。

月5万円の積立投資が、短期間でまとまった額を投資するケースを大きく上回る利益を生んだ結果となりました。

これは、利益が利益を生む複利の効果を、長期間にわたって最大限に活かせるためです。

一度に大きな金額を用意できなくても、早く始めて長く続けることが、着実に資産を育てる可能性にも繋がります。

また、課税口座との比較で明らかになったように、利益がまるごと手元に残るNISAの「非課税メリット」も大きなポイントです。

投資にリスクはつきものですが、大切なのは、本記事でもご紹介した「長期・分散」という基本を守り、目先の値動きに一喜一憂しないことです。

この記事が、資産形成について考え、新たな一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。まずはご自身のペースで、未来のための資産づくりを始めてみてはいかがでしょうか。

参考資料

斎藤 彩菜