3. 高額療養費、「知っておきたい3つの重要ポイント」
高額療養費制度の恩恵を最大限に受けるためには、いくつかの重要なしくみを知っておく必要があります。特に、長期治療や家族での受診が重なった際に、家計を大きく守ってくれる3つのポイントをチェックしておきましょう。
3.1 ①多数該当のしくみ
過去12か月以内に3回以上、自己負担限度額に達した場合、4回目以降は上限額がさらに下がります。長期治療を続ける人の家計を守るしくみです。
3.2 ②世帯合算のしくみ
一人分の窓口負担では上限額を超えない場合でも、同じ医療保険に加入している同一世帯の方々の自己負担額を1か月単位で合算することができます。その合算額が自己負担限度額を超えたときは、超えた分が高額療養費として支給されます。
これは、家族の治療が重なったときに家計の負担を軽減してくれる制度です。ただし、注意点として69歳以下の方の受診については、合算できるのは2万1000円以上の自己負担分のみとなります。
3.3 ③ 外来特例のしくみ(70歳以上の一般所得層・所得の少ない層)
現役並み所得者を除いた70歳以上の一般所得層や所得の少ない層には、外来医療(通院)の上限が個人ごとに設けられています。一般所得層では月1万8000円、年間で14万4000円が上限です。見直し案では段階的な引き上げが予定されていましたが、現時点では現行のまま継続されています。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年6月26日更新)