4. 年金生活者支援給付金の財源は「消費税引き上げ分」

年金生活者支援給付金の財源は、消費税の引き上げ分です。具体的には、2019年10月に、消費税が8%から10%に引き上げられた分を活用しています。財源すべてを、私たちの税金で賄っている状況です。

現在の年金の仕組みは、現役世代の納める年金保険料を、高齢者世代の受給額に充てる「仕送り形式」を採用しています。

年金生活者支援給付金は年金に上乗せされて支給されるものですから、私たちの納める保険料に加えて消費税も実質的に仕送り形式で利用されている状況です。

財務省によれば、消費税は社会保障費にすべて充てているとされています。

そのため、使途として給付金財源に充てるのは適切でしょう。一方、消費税の減税など負担減を望む声もでてきており、仮に減税となった際に制度が存続できるかどうかは疑問が残ります。

次章では、年金生活者支援給付金制度ができた背景を振り返ってみましょう。