1. 日経平均は米株上昇を受けて3日ぶりに反発
2025年12月12日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日比687円73銭高の5万0836円55銭となりました。3日ぶりの反発です。前日の米株式市場でダウ工業株30種平均が最高値を1カ月ぶりに更新しました。S&P500種株価指数も最高値を記録。米連邦準備理事会(FRB)の利下げが景気を支えるとの見方から景気敏感株や消費関連株が買われました。東京市場もこの流れを受けて幅広い銘柄で買いが先行し、上げ幅は一時、900円を超えました。銀行や保険など金融セクターのほか、自動車、繊維なども買われました。ただ、来週に日銀の金融政策決定会合を控えていることから、積極的に買い上がる動きにはならず、節目となる5万1000円付近まで上昇すると利益確定売りも出やすい局面でした。
今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。12日の米株式市場でダウ平均は3営業日ぶりに反落し、終値は前日比245ドル96セント安の4万8458ドル05セントとなりました。ダウ平均の構成銘柄ではありませんが、半導体のブロードコムが11日に発表した2025年8〜10月期決算で、AI半導体の受注が増えている一方、売上高総利益率が悪化するという見通しが示されたことから、ダウ平均の構成銘柄であるエヌビディア、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフトなどが売られました。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も続落しています。日本株も週初から上値の重い展開になることが予想されます。アドバンテストや東京エレクトロンなど関連銘柄が売られる可能性があります。
FRBは10日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、3会合連続で利下げを決めました。利下げが米景気や企業収益の追い風になるとの見方が広がる一方で、すでに織り込み済みと捉える投資家も多く、むしろイベント通過の売りになっています。
国内では18~19日に日銀の金融政策決定会合が開かれます。政策金利を現在の0.5%から0.25%引き上げて0.75%とする案が有力です。金利上昇が業績の追い風になる銀行、有利子負債が多い不動産などの銘柄が大きな影響を受けるため物色が進みそうです。
国内では18~19日に日銀の金融政策決定会合で政策金利の引き上げ決定する案が有力です。金利上昇が業績の追い風になる銀行、有利子負債が多い不動産などの銘柄が大きな影響を受けるため物色が進みそうです。
years44/shutterstock.com