新NISA制度は、2024年からスタートして「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの枠を併用できるようになりました。
「年間最大360万円まで」非課税で投資できるのが特徴です。
なかには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」は、何が違うのかよくわからないと感じている方もいるかもしれません。
また新NISAの活用で、どのような資産形成を目指せるのか気になる人もいるでしょう。
そこで今回は、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の違いをわかりやすく解説します。
さらに、つみたて投資枠をフル活用し30年間運用した場合、資産がどれくらい増える可能性が期待できるのかを金融庁のシミュレーション結果をもとにわかりやすくご紹介します。
年間収入別で「金融資産をどれくらい保有しているのか」も見ていきますので、ぜひ参考にご覧ください。
※投資には元本割れのリスクがあり、シミュレーション結果のように必ずしも資産が増えるわけではない点にご注意ください。
1. 【年間収入別】「金融資産」の種類別内訳をチェック!
2024年12月、J-FLEC(金融経済教育推進機構)が公表した「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」の結果から、世帯年収ごとの金融資産内訳に関するデータを見ていきます。
1.1 種類別金融商品保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
《年間収入別》金融資産保有額
全国: 1374万円
- 収入はない: 249万円
- 300万円未満: 661万円
- 300~500万円未満: 1065万円
- 500~750万円未満: 1233万円
- 750~1000万円未満: 1939万円
- 1000~1200万円未満: 2069万円
- 1200万円以上: 4178万円
- 無回答: -
《年間収入別》預貯金(運用または将来の備え)
全国: 582万円
- 収入はない: 154万円
- 300万円未満: 322万円
- 300~500万円未満: 446万円
- 500~750万円未満: 533万円
- 750~1000万円未満: 750万円
- 1000~1200万円未満: 821万円
- 1200万円以上: 1781万円
- 無回答: -
《年間収入別》債券
全国: 66万円
- 収入はない: 1万円
- 300万円未満: 14万円
- 300~500万円未満: 35万円
- 500~750万円未満: 83万円
- 750~1000万円未満: 114万円
- 1000~1200万円未満: 76万円
- 1200万円以上: 195万円
- 無回答: -
《年間収入別》株式
全国: 260万円
- 収入はない: 15万円
- 300万円未満: 111万円
- 300~500万円未満: 237万円
- 500~750万円未満: 219万円
- 750~1000万円未満: 348万円
- 1000~1200万円未満: 311万円
- 1200万円以上: 872万円
- 無回答: -
《年間収入別》投資信託
全国: 155万円
- 収入はない: 41万円
- 300万円未満: 65万円
- 300~500万円未満: 103万円
- 500~750万円未満: 109万円
- 750~1000万円未満: 300万円
- 1000~1200万円未満: 340万円
- 1200万円以上: 437万円
- 無回答: -
《年間収入別》「債券・株式・投資信託の合計額」と「金融資産保有額全体に占める割合」
全国: 35.01%
- 収入はない: 57万円(22.89%)
- 300万円未満:190万円(28.74%)
- 300~500万円未満: 375万円(35.21%)
- 500~750万円未満: 411万円(33.33%)
- 750~1000万円未満:762万円(39.30%)
- 1000~1200万円未満: 727万円(35.14%)
- 1200万円以上: 1504万円(36.00%)
- 無回答: -
データを見ると「債券・株式・投資信託」への投資額そのものは年収とある程度相関しています。
しかし、金融資産保有額全体に占める割合を見ると、年収750~1000万円未満の層で割合がやや高くなる(39.30%)ものの、「収入がない」をのぞく他の層ではおおむね30%台です。

