3.3 定期預金・国債を活用する

金利が上昇傾向にあるので、定期預金や国債もお金の預け先として選択肢になります。

とくに、個人向け国債(変動10年)はリスクが低く、中途解約しても元本が割れません。「変動10年」は、今後の金利情勢に応じて適用利率が変動するので、インフレにも対応できます。

定期預金に関しては、利率が年1%を超える定期預金も登場しています。まとまった資金を預けておくと、得られる利息も大きくなりますが、1000万円を超える額を預け入れるときはペイオフの対象外になるので注意が必要です。

3.4 NISAでリスクを抑えた資産運用を

投資経験がある方であれば、NISAを利用して投資信託や株式を非課税で運用するのも有効なお金の増やし方です。

その際、シニア世代では債券比率が高いバランス型投資信託などを選び、リスクを抑えた運用を心がけるのがポイントです。

長年投資を経験されている方は、高配当株や大型株を長期保有し、配当を得るのもひとつの方法です。

4. まとめにかえて

今回の記事では、2025年に還暦を迎える60歳の平均貯蓄額、貯蓄金額の中央値、さらに、老後に備えるための具体的な方法を見てきました。

少子高齢化や社会保障制度への不安が続くなか、これからの時代は「働きながら備える」姿勢が、ますます重要になります。

貯蓄を増やすことに加え、できる限り健康を維持して、長く働ける環境を整えることが安心した老後につながります。

還暦を迎える今こそ、人生の「これから」に向けた準備を始めてみてはいかがでしょうか。

参考資料