2. 共感より拒絶? Z世代の心が離れていく「広告」を深堀り

自分たちを理解していない語り口や目線に対する防御反応ともいえる、Z世代の広告離れ。

具体的にはどういったアクションをとるのでしょうか。詳しくみていきましょう。

2.1 4割が「心の中で冷める」…広告に期待しないZ世代の静かな距離感

広告を見た後、あなたはどういう行動をとることが多いですか?

出所:Fiom合同会社「Z世代の広告のリアルについての実態調査」(PRTIMES)

(「ある」と回答した方へ)その広告を見た後、あなたはどういう行動をとることが多いですか?

  • 特に何もしないが、心の中では冷めた気持ちになる:40%
  • すぐにスキップしたり、非表示にしたりする:38%
  • そのブランドの他の投稿を見る気がなくなる:14%
  • 面白いと思って友人やSNSでシェアする:8%

「大人が考えた広告」を見た後「特に何もしないが、心の中では冷めた気持ちになる」人が最も多く40%でした。また「すぐにスキップしたり、非表示にしたりする」人も38%と多くなっています。

一度興味をなくすと、気持ちは広告に向かうことはなくなり、すぐにスキップしたり、非表示にしたりするようです。

広告のスキップや非表示という行動の裏には「嫌悪」ではなく「期待していない」「自分に不要」という冷めた諦めの感情があるといえるでしょう。

2.2 7割が「自分ごとではない」と感じる!意外な「刺さらない広告」の構造

広告や企業のSNS投稿を見て「自分には関係ない(自分ごとじゃないな)」と感じることは、どのくらいの頻度でありますか?

出所:Fiom合同会社「Z世代の広告のリアルについての実態調査」(PRTIMES)

最近、広告や企業のSNS投稿を見て「これ、自分には関係ない(自分ごとじゃないな)」と感じることは、どのくらいの頻度でありますか?

  • よくある:49%
  • ほとんどいつも:20%
  • あまりない:17%
  • どちらともいえない:12%
  • まったくない:2%

広告や企業のSNS投稿を見て「自分には関係ない」と感じることがあると回答した人は「よくある」が49%、「ほとんどいつも」が20%で、合わせて約7割に達します。

せっかくZ世代向けに広告を出しても「刺さる」どころか「自分とは関係ない」と思われる可能性もあるのです。

次章では、彼らが「自分ごとじゃない」と感じる具体的な理由を見ていきます。