10月は生命保険会社から生命保険料控除の証明書が届きはじめる時期であり、「今の保険、本当に自分に合ってる?」と見直しを具体的に考える方も多いのではないでしょうか。家計の見直しや保障内容の確認を検討するこのタイミングに、各世代ごとで、どのような保険を選んでいるかを把握することは、判断のヒントになります。
今回は、生命保険協会「生命保険の動向(2024年版)」をもとに、年代別の新契約傾向や、50歳代・60歳代以上で終身保険が増えている理由を解説。なんとなくではなく、データに基づいた「今の自分」に最適な保険選びについて考えてみてはいかがでしょうか。
1. 生命保険、新契約の構成比「50歳代・60歳代以上で増加」
一般社団法人生命保険協会が発表した「生命保険の動向(2024年版)」によると、50歳代と60歳代以上の年齢層において、新たに保険を契約する「個人保険の新契約」の構成比が上昇傾向にあります。
個人保険新契約(転換後契約を含まない)の年代別構成比の推移をみていきましょう。
2023年度の件数ベースでみる個人保険新契約の年代別構成比はこちらです。
- 20歳未満:9.8%
- 20歳代 :15.6%
- 30歳代 :16.4%
- 40歳代 :16.8%
- 50歳代 :16.5%
- 60歳以上:24.8%
60歳以上が24.8%と全年代で最も高い割合を占めており、50歳代も16.5%と高い水準です。これは、50歳代では2020年度以降、60歳以上では2019年度から、新契約件数に占める比率が連続して増加している事実からも裏付けられます。一方で、30歳代以下の若年層では、この比率は全体的に低下しています。