10月15日の年金支給日には、公的年金を受給する”標準的な夫婦世帯”には、合計で約46万5000円の年金が支給されます。
”標準的な夫婦世帯”とは、厚生労働省「モデル年金額」として示す例となっており、目安を知りたい人にとって興味がある金額になるでしょう。
ただし、あくまでも「会社員と専業主婦」というひとつのシミュレーションになっているため、当てはまる世帯は実は多くありません。
本記事では、モデル年金の定義や2025年度の年金目安金額、そして10月に”標準的な夫婦世帯”に約46万5000円が支給される背景について詳しく見ていきます。
1. モデル年金として想定される「標準的夫婦」像
厚生労働省が公表するモデル年金は、標準的な夫婦世帯を想定して算出される年金受給額の目安です。
2025年度においては、夫婦2人分の国民年金を含んだ厚生年金の標準的受給額は23万2784円となりました。
この金額は、平均的収入(平均標準報酬、賞与を含む月額換算で45万5000円)で40年間勤務した人が受給する合計年金額として設定されています。
ただし内訳としては、1人分の老齢厚生年金と、夫婦2人分の国民年金(老齢基礎年金)が含まれた金額である点に注意が必要です。
モデル年金として想定される標準的夫婦像は、夫が就業し妻は専業主婦という形態であり、共働き世帯が増加した現代社会の実態とはギャップがあるとの指摘も存在します。