4. 「繰下げ受給」で年金を増やすという選択肢も!
年金は通常65歳から受取を開始しますが、実は最長で75歳まで受給開始を遅らせることも可能です。
受給開始を遅らせるほど月額受給額が増える仕組みで、75歳まで受給開始を遅らせれば、65歳から受給を開始する場合と比較して、受給額は月84%も増加します。
そのため「年金の受給額を増やしたい」と考えている方は、定年退職後も働いて、年金の受給開始を遅らせるという選択肢もあるでしょう。
ただし、ライフスタイルや資産の状況などによって「年金を繰下げない方がいい」という選択肢もあるため、慎重に検討することが大切です。
5. 今のうちから老後に備えましょう!
経済的な理由から、老後に働く人が増えています。ただし、老後は突然やってくるものではありません。
準備期間があるため、今からどのような備えが必要なのか、家計や資産の状況、年金の見込額などを確認して準備しておくことが重要です。
たとえば、毎月の節約や貯蓄、積立投資などで年金以外に老後資産を用意しておけば、定年退職後に悠々自適な老後を過ごすことができるかもしれません。
ぜひ、理想の老後生活から逆算して、今からどんな準備をしていけばよいのか明確にしてみてください。
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省「統計からみた我が国の高齢者」
- 日本年金機構「年金の繰下げ受給」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします ~年金額は前年度から 1.9%の引上げです~」
苛原 寛