2. 積立投資の売却タイミングの考え方
最後に、積立投資をした際の「売却のタイミング」について、大切な考え方をお伝えします。
2.1 目標金額を決めておく
積立投資を始める際は、なぜその投資をするのかという「目的」と「目標金額」を設定しておくことが大切です。
例えば、「10年後にマイホームの頭金として1000万円の資金が必要」「20年後に老後資金として2000万円を用意しておきたい」という具体的な目標を設定します。
ゴールが決まっていないと、投資をいつまで続ければ良いのかわからず、思わぬタイミングで価格が下落して損をしてしまう可能性もありますが、目標金額を設定することにより、売却のタイミングの目安とすることができます。
目標金額を達成したら、それ以上の利益を追求しすぎずに、適切なタイミングで売却をすることが大切です。
2.2 一時的な価格変動に惑わされない
積立投資の最大の魅力は、時間を味方につけて資産を育てられることにあります。だからこそ、日々の値動きに一喜一憂したり、短期的な相場の上下で売買を判断したりするのはおすすめできません。
特に避けたいのは、市場が下落したときに「もうダメかもしれない」と不安になって売却してしまうことです。これは、将来得られるはずだったリターンを自ら手放してしまう行為にもなりかねません。
なぜなら、毎月定額で同じ商品を購入していく積立投資(ドルコスト平均法)は、価格が安いときには多く、高いときには少なく買うことを自動で行う仕組みだからです。つまり、価格の下落は、平均購入単価を下げる絶好のチャンスなのです。
特に、新NISAの「つみたて投資枠」で人気のあるインデックスファンドのように、経済全体の成長に連動する商品は、一時的な下落があっても長期的には右肩上がりで成長していく傾向があります。
短期的な値動きに惑わされず、あらかじめ決めた「目標金額」や「投資期間」に達するまでは、淡々と積み立てを続ける姿勢が大切です。焦らず、コツコツと時間を味方につけていきましょう。