友人の場合、コーラには面積は十分だったものの、塀にくぐれる個所が何カ所かあることを指摘され、庭に通じる門を常にきちんと閉めておくようアドバイスを受けました。新しい家族の一員に良い環境で暮らしてほしいと、友人は塀の穴を修理。そしてコーラがやって来ました。

犬は健康診断、去勢、マイクロチップ、予防注射、ノミや寄生虫の駆除を施設で済ませています。コーラも同様で、これらの実費250NZドル(約1万8,500円)を支払い、引き取りました。

残るは在住自治体での登録です。友人を含め、町にある一般家庭で飼う犬の登録料は155NZドル(約1万1,000円)。自治体により差があります。でも特別なタグを首輪に付けるところはどこも一緒です。

しつけ教室に託児所

ニュージーランドでは、犬には「オビーディエンス・トレーニング」を受けさせることが勧められています。これはしつけのための教育のことです。コーラもまず3週間にわたり、子犬のためのコースを受けました。「お座り」など、飼い主の基礎的な指示を理解し、実行できるようにするためです。

この時のコース代は125NZドル(約9,200円)。成犬でも訓練を受けることができますし、ちょっと困ったくせがある犬にはそれに応じてのコースも設けられています。

別の友人の犬は、犬の「託児所」に通っています。もう大人ですが、友人夫婦が日中働いている間、家に1匹だけで置いておくのはかわいそうと預けているのです。ほかの犬と知り合ったり、遊んだり、エクササイズしたり、ゲームをしてもらったりと楽しく、充実した日々を送っているようです。

こうなってくると、もう犬は「動物」とか「ペット」ではありません。人間並みのケアを受けていると言えそうです。もしかしたら、犬の方が私たち人間よりいい生活を送っている……なんてこともあるのかもしれません。

クローディアー 真理