2. 【未支給年金】誰が受け取れる?「遺族の支給要件」

未支給年金を請求できるのは、亡くなった人と生計を同じくしていた遺族に限られます。

受け取れる人の範囲と順序は法律で定められており、相続のように自由に分割できるものではありません。

2.1 未支給年金「請求順位の決まり方」

未支給年金には、受け取れる遺族の順位があります。

優先順位が高い人が請求できる場合、下位の人は請求できません。

具体的な順位は以下の通りです。

  1. 配偶者
  2. 父母
  3. 祖父母
  4. 兄弟姉妹
  5. 上記以外の3親等内の親族

例えば、配偶者が存命であれば、子や両親がいても請求できるのは「配偶者のみ」です。

複数人が同順位で存在する場合は、その人たちが均等に分けて受け取ります。

2.2 未支給年金「支給対象となる条件」

請求者は亡くなった人と「生計を同じくしていた」ことが条件となります。

具体的には、同じ住民票に記載されているケースが多いですが、別居していても仕送りや生活費の援助があれば「生計同一」と認められることがあります。

また、未成年や学生などでも、順位に当てはまれば請求が可能です。

逆に、生計をともにしていなかった兄弟姉妹などは、順位に入っていても受け取れないケースがあるため注意が必要です。