6. いまどきシニアが考える「老後の備え」3選
老後の準備として最も多く挙げられているのは「健康に関する備え(健康の維持・増進、介護予防、保険、病気やけがの治療など)」で、全体の80.7%を占めています。
次いで「終活関係の準備(葬儀やお墓、財産整理など)」が38.1%、「住まいに関する備え」が25.5%、「資産形成(貯蓄や投資など)」が24.2%と続きました。
6.1 公的年金・保険以外の保険について
公的年金や健康保険に加えて、どのような保険に加入しているかをみると、最も多いのは「生命保険」(56.0%)でした。
次いで「病気やけがのための保険」(50.7%)、「個人年金」(19.7%)、「介護保険」(13.3%)、「企業年金」(13.0%)と続きます。一方で「いずれも加入していない」と答えた人も17.2%いました。
年齢別では、男女とも60代の「生命保険」加入率が6割台と高く、特に女性の65~69歳では「病気やけがのための保険」が67.5%と突出しています。
7. ねんきんネットで年金見込額を確認しよう
本記事では、日本の年金制度や平均的な受給額について確認してきました。
「老後2000万円問題」に象徴されるように、老後資金への不安を感じる人は少なくありません。ただし、受給額は働き方や加入期間といった積み重ねによって大きく差が出ます。
これからのキャリアを考えるうえでは、「いまの働き方が将来の生活に直結する」という視点が欠かせません。まずは「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で自分の見込額を確認してみることから始めましょう。
そこから老後生活資金形成や、備えについて検討を進めていくのも良いかもしれません。
参考資料
- 厚生労働省「年金制度改正法が成立しました」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「戸籍等に記載される氏名の振り仮名を変更する方へ(年金に関するお願い)」
三石 由佳