3. 生活扶助は今後どうなっていくのか?
現状で決定されている生活扶助基準の改定は2025〜2026年の2年間が対象となっているほか、臨時的・特例的な措置であると公表されています。では、生活扶助は今後どうなっていくのでしょうか。
厚生労働省「令和5年度以降の生活扶助基準の見直しについて」の資料には、2027年以降の生活扶助基準は今後の社会経済情勢などを踏まえて検討すると記載されています。
2025年10月から生活扶助が引き上げられるように、今後も物価上昇などが続けば臨時的・特例的な措置として生活扶助基準が見直される可能性もあります。
ただし、社会経済情勢などの動向で生活扶助基準が設定されているため、十分な上げ幅を期待できるかについては疑問が残ります。
今回の臨時的・特例的な措置の期間で制度の詳細を改めて確認し、生活基盤を整えるうえで必要な機能をフル活用することも検討してみてください。
4. まとめにかえて
2025年10月から生活扶助が引き上げられます。今回の引き上げは物価上昇などに対応するための見直しであり、日常生活に直結する生活扶助の増額は生活保護受給者にとって家計の支えとなるでしょう。
しかし、さらなる物価上昇が進んでいくと想定すると今回の増額幅では引き続き苦しい状況が持続する可能性も考えられます。
今後は経済状況に応じた機動的な対応と、制度の持続性をどう確保していくかが問われていくでしょう。
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参考資料
湯田 浩平