2. 2025年10月から「生活扶助」が引き上げへ

臨時的・特例的な措置が実施された2023年に引き続き、2025〜2026年の2年間で生活扶助の基準額が引き上げられます。

2.1 生活扶助が引き上げられる背景

厚生労働省「令和5年度以降の生活扶助基準の見直しについて」の資料によると、生活扶助が引き上げられる背景として、2019年以降の新型コロナウイルスや昨今の物価上昇が主な要因として記載されています。

特に食品や光熱費の高騰が家計に与える影響は大きく、最低限の生活を保障する生活保護制度の根幹に関わる問題だといえるでしょう。

これらの社会経済情勢を踏まえて政府は、生活扶助の引き上げが適切な措置であると判断したようです。

2.2 2025年10月から生活扶助はいくらになるの?

では、2025年10月から生活扶助はいくらになるのでしょうか。

同じく厚生労働省の資料によると、2022年の生活保護基準部会の検証結果に基づき、対象となる人には1人当たり月額1500円が特例的に加算されます。

入院患者などの食費や光熱費といった費用が支給されている方の場合は、引き続き1人当たり月額1000円の加算額が維持される点は注意が必要です。

また、世帯構成ごとの生活扶助基準額は以下の通りです。