6. 【富裕層のお金が増えていく理由⑤】富裕層向け情報アクセスと時間の使い方が上手い
資産運用においては「情報」と「時間」の使い方が成果を大きく左右します。富裕層はこの2点において圧倒的に有利な立場にあります。
まず、富裕層は銀行や証券会社、コンサルタントを通じて、一般投資家には届かない最新の投資情報や市場動向を得やすい環境にあります。
さらに、自らも積極的にセミナーや勉強会に参加し、知識への投資を惜しみません。銀行なども、こういった富裕層や投資家に優先してセミナーの案内をする機会が多いです。
加えて、資産運用や税務に関する実務を専門家に任せ、自分自身は意思決定や戦略に集中できる「時間の使い方」を実践しています。
時間をお金で買い、その分を資産形成に振り向ける姿勢が、長期的な資産増加を可能にしているのです。
7. まとめにかえて
日本の全世帯のわずか3%を占める富裕層ですが、その資産は莫大です。
その理由は、単に収入が多いだけでなく、実践する戦略的な資産運用にあると言えるでしょう。
富裕層は、お金に働いてもらう仕組みを理解し、まとまった資産を長期・複利で効率的に増やしています。
さらに、一般にはアクセスできない専門的な金融サービスや、税理士など専門家のサポートを最大限に活用し、資産を「守りながら増やす」環境を整えています。
これは資産構築が「やり方次第で圧倒的に違いが出る」ことを示しており、一般層が参考にすべき投資・時間配分・サービス活用のヒントが多く含まれています。
学んだことを取り入れ、まずはできることから実践して資産形成につとめてみてはいかがでしょう。
参考資料
- 株式会社 野村総合研究所「総合研究所、日本の富裕層・超富裕層は合計約165万世帯、その純金融資産の総額は約469兆円と推計」
- 総務省「令和5年住宅・土地統計調査住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)結果」
- J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」
- 国税庁「令和5年分 相続税の申告事績の概要」
和田 直子