3.3 高額療養費制度

この制度は、医療費の自己負担額が家計を圧迫するのを防ぐための、非常に重要なセーフティネットです。特に、病気や怪我で長期入院や高額な治療が必要になった場合に大きな効果を発揮します。

以下は70歳以上の方の高額療養費制度の自己負担額を表したものです。

高額療養費制度(70歳以上)

高額療養費制度(70歳以上)

出所:厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」

住民税非課税世帯は、1か月あたりの自己負担上限額が一般世帯よりも大幅に低く設定されています。

70歳以上で住民税非課税の単身者なら、外来のみの場合、自己負担上限は個人あたり月8000円、世帯全体(入院含む)で月15000円となる場合もあります。

【制度の仕組み】

1か月の医療費の自己負担額が、所得に応じた上限額を超えた場合、その超えた分が払い戻される仕組みです。

【手続きの流れ】

通常、医療機関で医療費を支払った後、加入している健康保険組合や市町村の窓口に申請することで払い戻しが受けられます。

また、事前に「限度額適用認定証」を申請・提示することで、窓口での支払いを最初から上限額までに抑えることも可能です。

◆ポイント◆

  • 年齢と所得で上限額が異なること: 所得が高いほど上限額は高くなります。
  • 事前の手続きで負担を軽減できること: 「限度額適用認定証」の活用で、一時的な高額な支払いを回避できます。