現在、各地において「定額減税補足給付金(調整給付金の不足額給付)」の支給が進められています。

2024年に行われた定額減税が十分に受けられなかった人などが対象となっているため、「そういえば2024年に減税や給付を受けた記憶がない」という方は念のため確認しておきましょう。

口座登録等が完了している場合など、自動的に振込が行われるケースがあるものの、一部で申請が必要とされるケースがあります。

この場合の申請期限は自治体によって異なり、中には9月30日としているところもあるようです。

対象になる人などについて見ていきましょう。

※自治体によって対象やスケジュールが異なるケースがあります。必ずお住まいの情報をご確認ください。

1. 【定額減税】概要を振り返る

2024年には、物価高対策の一環として「定額減税」が実施されました。物価上昇における国民負担を緩和することを目的に、1人当たり所得税と住民税が最大で4万円軽減されるというものです。

2024年に実施された定額減税《所得税》1/5

定額減税の仕組み《所得税》

出所:国税庁「令和6年分所得税の定額減税のしかた」

2024年に実施された定額減税《住民税》2/5

定額減税の仕組み《住民税》

出所:総務省「個人住民税の定額減税について」

対象となるのは合計所得金額が1805万円以下の人。一方でそもそも税金を支払っていないという人には、給付金が支給されました。

これが補足給付金などと呼ばれるものです。

しかし、それでも不足が見込まれた人がいます。こうした人を対象に、2025年にも追加の給付(不足額給付)が行われています。

2. 2025年に実施中【追加の給付金(調整給付金の不足額給付)】

内閣府によると、【追加の給付金(調整給付金の不足額給付)】の対象となるのは以下の2つのケースです。

Ⅰ 当初調整給付の算定に際し、令和5年所得等を基にした推計額(令和6年分推計所得税額)を用いて算定したことなどにより、令和6年分所得税及び定額減税の実績額等が確定したのちに、本来給付すべき所要額と、当初調整給付額との間で差額が生じた方に対して、その差額を支給

Ⅱ 個別に書類の提示(申請)により、給付要件を確認して給付する必要がある方(=本人及び扶養親族等として定額減税対象外であり、かつ低所得世帯向け給付の対象世帯の世帯主・世帯員にも該当しなかった方)に対して、1人当たり原則4万円(定額)を支給

引用:内閣府「「定額減税しきれないと見込まれた方」等への追加の給付金(「調整給付金(不足額給付)」)のご案内」

それぞれ「不足額給付Ⅰ」「不足額給付Ⅱ」とし、その詳細を深堀りしましょう。

2.1 不足額給付Ⅰの詳細

「不足額給付Ⅰ」は本来給付すべき金額と、当初に支給された調整給付額との間で差額が生じたケースに支給されます。

「税額の更正で住民税所得割額が減少した人」や「扶養親族が増えた人」、「所得が減少したことにより、2024年分推計所得税額(2023年中所得)が2024年分所得税額(2024年中所得)を上回った人」、就職等で2024年中に所得が生じた人」などがあてはまります。

1万円単位で切り上げて支給される関係上、実際の金額より多く受け取れるケースもあるでしょう。

2.2 不足額給付Ⅱの詳細

「不足額給付Ⅱ」となるケースは、下記3つの条件をすべて満たす場合です。

  1. 本人として、令和6年分所得税、令和6年度分個人住民税所得割ともに非課税
  2. 「扶養親族」の対象外(税制度上)
  3. 低所得世帯向け給付の対象世帯の世帯主・世帯員に該当しない

「定額減税」と「低所得世帯向けの給付金」のどちら対象外だった人は、2025年に一律の給付を受けられる可能性があるということです。

支給される金額は、最大で4万円となります。

不足額給付Ⅱ 支給要件確認フローチャート(江戸川区の場合)5/5

不足額給付Ⅱ 支給要件確認フローチャート(江戸川区の場合)

出所:江戸川区「不足額給付Ⅱ 支給要件確認フローチャート」

3. 【追加の給付金(調整給付金の不足額給付)】9月30日が申請期限の自治体も

「追加の給付金(調整給付金の不足額給付)」は、自治体によって呼び名が異なることがあります。

不足額給付の名称例

  • 定額減税補足給付金(不足額給付)
  • 調整給付金(不足額給付)
  • 定額減税しきれなかった方への給付金(不足額給付)
  • 定額減税不足額給付金
  • 京都市くらし応援給付金(不足額給付)

基本的な要件は統一されているものの、スケジュール間は自治体によって大きく異なります。そのため、すでに振込まで完了しているところや、これから申請書を送付するところまでさまざまです。

一例として、申請期限を9月30日としている自治体の一部を見てみましょう。

3.1 9月30日が申請期限の自治体例

  • 栃木県宇都宮市
  • 静岡県静岡市
  • 大阪府堺市

ただし、上記はあくまでも一例であり、届く書類の種類や発送日によって申請期限が異なります。必ず自治体ホームページや広報誌等でご確認ください。

では、申請が必要になるのはどのような人なのでしょうか。

4. 【追加の給付金(調整給付金の不足額給付)】申請が必要な人・不要な人の違い

追加の給付金(調整給付金の不足額給付)について、申請が必要かどうかは個々のケースで異なるため、自治体からの案内をチェックしましょう。

例えば大阪府堺市では、3つのケースごとにわけて案内しています。

4.1 「支給のお知らせ」(黄色の用紙)が届く方

「支給のお知らせ」が届いた場合、口座登録等が確認できているため、原則として申請不要で自動的に振り込まれます。

4.2 「支給確認書」(水色の用紙)が届く方

「支給確認書」が届いた場合、口座情報など何らかの情報の確認が必要となっているため、書類の返送や電子申請が必要です。

この期限が、前述の「9月30日」ということです。※個々のケースや自治体によって異なります。

4.3 案内が届かないが支給対象であると思う方

自治体からは特に案内が無くても、支給対象になるケースもあります。この場合、自ら申請が必要です。

電子申請システムもしくは所定用紙をダウンロード後に郵送にて手続きをします。

こちらも申請期限が設けられており、前述の例では「9月30日」となっています。※個々のケースや自治体によって異なります。

※上記の用紙の色はあくまでも大阪府堺市の例です。自治体によって異なります。

※給付対象であることが確認できていても、全員を申請対象としている自治体もあります。必ず書類には目を通すようにしましょう。

5. まとめにかえて

2025年に「不足額給付Ⅰ」「不足額給付Ⅱ」の対象者に該当する人は、追加の給付金(調整給付金の不足額給付)が支給されます。

申請の必要性やスケジュール感は自治体によって大きく異なるため、お住まいの自治体からの通知書を必ず確認しましょう。

また、自治体には多くの申請や質問が寄せられており、案内に時間を要すると広報している自治体も少なくありません。

見逃せない給付金情報ではありますが、自分が支給対象になるか落ち着いて調べましょう。

※記事内の情報は執筆時点のものです。細かい支給要件や最新情報は、ホームページや広報誌などでご確認ください。LIMOでは個別のお問い合わせへのお答えはいたしかねます。

参考資料

太田 彩子