2. 投資に回す資金の作り方

投資を始める前には、まず健全な家計管理と生活防衛資金の確保を行う必要があります。まず家計を可視化し、手取りと固定費・変動費の実態を把握しましょう。

固定費を圧縮(通信・保険・住居・サブスク)し、変動費は週予算でコントロールして、常に黒字の家計を維持します。

あわせて、先取り貯蓄を実践して生活防衛資金(生活費の6カ月分程度)を確保すれば、投資を始める環境が整います。

投資に回す資金を増やせば、より運用効率が高まります。副業を始めたり現在の職場で昇給をめざしたり、方法はさまざまです。

「支出を減らす」「収入を増やす」という2つのアプローチを通じて投資余力を高め、計画的・効率的に老後資産の準備を進めましょう。

3. まとめにかえて

人生100年時代を迎え、老後期間の長期化は避けられない現実となっています。男性で15年以上、女性で20年以上という老後期間に加え、健康寿命との差から生じる約10年間の健康不安期間も考慮する必要があります。

この長生きリスクに対する最も効果的な対策は、NISAとiDeCoを活用した積立投資です。

いずれも制度にも税制優遇があるため、効率的な老後資産形成が可能です。

投資を始める前提として、家計の可視化と固定費の圧縮、生活防衛資金の確保が重要です。

その上で副業や昇給により投資余力を高め、「支出削減」と「収入増加」の両面から老後資産形成を加速させることが、安心できる老後生活への近道となります。

参考資料

柴田 充輝