老後の暮らしを支える主な収入源は「公的年金」ですが、その受給額が十分ではなく、経済的な不安を抱える人も少なくありません。
そこで設けられているのが「年金生活者支援給付金」という制度です。
この制度は、低年金の人を支援するために設けられており、条件を満たせば年金に加えて年間およそ6万円を受け取れる場合もあります。
本記事では、「年金生活者支援給付金」の概要や対象となる人、支給額、申請の流れについて紹介していきます。
1. 低年金の人が受け取れる「年金生活者支援給付金」とは?
年金生活者支援給付金は、年金やその他の収入が限られ、生活が厳しい高齢者世帯を支援する目的で設けられた制度です。
給付を受けるには、「老齢基礎年金(国民年金)」「障害年金」「遺族年金」のいずれかを受給していることが前提であり、加えて定められた複数の条件を満たす必要があります。
ここでは、各年金生活者支援給付金の支給要件について確認していきます。
1.1 「老齢年金生活者支援給付金」の給付対象となるのはどんな人?
「老齢年金生活者支援給付金」を受け取れるのは、以下の条件をすべて満たす人です。
- 65歳以上で老齢基礎年金を受けている。
- 請求される方の世帯全員の市町村民税が非課税となっている。
- 前年の公的年金等の収入金額とその他の所得(給与所得や利子所得など)との合計額が90万9000円以下である。
1.2 「障害年金生活者支援給付金」の給付対象となるのはどんな人?
「障害年金生活者支援給付金」を受け取れるのは、以下の条件をすべて満たす人です。
- 障害基礎年金を受けている。
- 前年の所得が479万4000円以下である。※扶養親族等の数に応じて増額
1.3 「遺族年金生活者支援給付金」の給付対象となるのはどんな人?
「遺族年金生活者支援給付金」を受け取れるのは、以下の条件をすべて満たす人です。
- 遺族基礎年金を受けている。
- 前年の所得が479万4000円以下である。※扶養親族等の数に応じて増額
次章では、「老齢年金生活者支援給付金」の給付額について見ていきましょう。


