3. 【65歳以上】シニアが負担している「健康保険料・介護保険料」の平均額はいくら?
次に、総務省「家計調査報告 家計収支編」を参考に、65歳以上シニア世帯が負担している「健康保険料・介護保険料」の平均額について確認していきます。
3.1 【勤労・二人以上世帯】シニアが負担している「健康保険料・介護保険料」の平均額
総務省の「統計からみた我が国の高齢者」によると、65〜69歳では52.0%、70〜74歳では34.0%の人が就業しており、高齢者の就業率は過去最高水準となっています。
この数字からも明らかなように、「老後は年金だけで生活できる」という考え方は現実味を失いつつあります。
そこでまずは、65歳を超えても働き続けているシニア世帯が負担している健康保険料と介護保険料の平均額について確認していきましょう。
健康保険料はおよそ1万2000円〜1万5000円、介護保険料は約7000円〜8000円となっており、両方を合わせると月額でおよそ2万円が年金から差し引かれている計算になります。
現役時代に比べて収入が大幅に減少する中、年金からは税金に加えてこれらの社会保険料も控除されるため、シニア世帯にとっては家計への大きな負担となっているのが現状です。
では、無職のシニア世帯の場合はどうでしょうか。
3.2 【無職・二人以上世帯】シニアが負担している「健康保険料・介護保険料」の平均額
続いて、リタイア後に年金を主な収入源として暮らす無職の65歳以上シニア世帯(二人以上世帯)について、健康保険料と介護保険料の平均的な負担額を見ていきましょう。
社会保険料は収入に応じて決まるため、一般的には所得が比較的多い就労シニア世帯よりも、年金のみで暮らす無職世帯のほうが負担額は低くなる傾向があります。
とはいえ、健康保険料はおよそ1万円、介護保険料は約7000円であり、合計すると月額でおよそ1万7000円が年金から差し引かれることになります。
加えて、2026年4月からは「子ども・子育て支援金」の徴収も始まるため、シニア世帯の負担はさらに増すことが予想されます。