2. 【生活保護】生活扶助引上げの背景
生活扶助の支給額は、2023年10月から2年間の臨時的措置として「1人あたり月1000円」の特例加算が追加支給されており、2025年10月にはさらなる引上げが行われます。
生活扶助の支給額増額が続いて行われるのは、2021年後半から物価上昇が継続していることが主な原因です。
日常生活に不可欠な食料品価格やエネルギー価格が高騰し、生活保護受給者の生活を圧迫している状況を改善するために、生活保護の根幹をなす生活扶助の引上げが決まりました。
ここまで、生活保護制度・生活扶助の概要と生活扶助引上げの背景について解説しました。次章では、2025年10月からの生活扶助引上げの内容や今後の見通しなどを紹介します。
3. 【生活保護】2025年10月からの生活扶助はいくら?
2025年10月から、生活扶助の特例加算が「1人あたり月1500円」に引き上げられます。世帯人数が3名の場合、特例加算額は月4500円になります。
2023年10月からの特例加算と同様、臨時的措置になります。
- 2023年10月~2025年3月:特例加算は1人あたり月1000円
- 2025年10月~2027年9月:特例加算は1人あたり月1500円
また、2025年10月に特例加算を追加支給しても支給額が下がる場合、直前の支給額が保証されます。つまり、2025年10月に生活扶助が減額になることはありません。
世帯構成別の支給額は次の通りです。
なお、厚生労働省によると、生活扶助の支給額が引き上げられるのは約94万世帯で、生活保護受給世帯の約58%が該当するとのことです。