2. 【年金分割】年金を受け取る側「いくらもらえる?」

厚生労働省「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」の「離婚後に年金分割を利用した夫婦を対象にした統計」をみていきましょう。合意分割を利用したケースでは、年金を分割する側(第1号改定者)の月額が平均で約3.1万円減少し、受け取る側(第2号改定者)の月額が平均で約3.3万円増加しています。このことから、老後の家計に与える影響が非常に大きいことがわかります。

【離婚分割】受給権者の分割改定前後の平均年金月額等の推移

【離婚分割】受給権者の分割改定前後の平均年金月額等の推移

出所:厚生労働省「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」

2.1 3号分割の利用状況

一方、3号分割のみを利用したケースでは、主に男性である分割する側の月額が平均約7000円減少し、主に女性である分割される側の月額が平均約7800円増加しました。

3号分割のみ受給権者の分割改定前後の平均年金月額等の推移

3号分割のみ受給権者の分割改定前後の平均年金月額等の推移

出所:厚生労働省「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」

これは、3号分割の対象期間が平成20年4月1日以降の期間に限られているため、合意分割に比べて変動額が小さい傾向にあります。

以上のように年金分割を行うことで、実際に数千円から数万円単位で年金額が変わるケースがあることがわかります。制度の仕組みを理解し、状況に応じて適切に活用すれば、離婚後の老後資金に大きな違いを生む可能性もあります。
では、ここからは「合意分割」と「3号分割」の違いや特徴について詳しく見ていきましょう。