2. 【年金分割】年金を受け取る側「いくらもらえる?」
厚生労働省「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」の「離婚後に年金分割を利用した夫婦を対象にした統計」をみていきましょう。合意分割を利用したケースでは、年金を分割する側(第1号改定者)の月額が平均で約3.1万円減少し、受け取る側(第2号改定者)の月額が平均で約3.3万円増加しています。このことから、老後の家計に与える影響が非常に大きいことがわかります。
2.1 3号分割の利用状況
一方、3号分割のみを利用したケースでは、主に男性である分割する側の月額が平均約7000円減少し、主に女性である分割される側の月額が平均約7800円増加しました。
これは、3号分割の対象期間が平成20年4月1日以降の期間に限られているため、合意分割に比べて変動額が小さい傾向にあります。
以上のように年金分割を行うことで、実際に数千円から数万円単位で年金額が変わるケースがあることがわかります。制度の仕組みを理解し、状況に応じて適切に活用すれば、離婚後の老後資金に大きな違いを生む可能性もあります。
では、ここからは「合意分割」と「3号分割」の違いや特徴について詳しく見ていきましょう。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年9月2日更新)